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『冷血』高村薫

2023年、3・4冊目⠉̮⃝

世田谷一家殺害事件をモデルにした作品。上巻の前半200ページは犯行が行われるまでの被害者家族のひとりと犯人の心情をこれでもかって書いていて、正直心折れそうで読むのやめようかと思いましたが、読んでよかったです。下巻がすごすぎました!
犯人の動機をひたすら掘り下げる。取り調べの同じような問答がひたすら続く。圧倒的な筆力と緻密な描写は私の語彙力ではすごいとしか言いようがない。

刑事が出てきて殺人事件が起きますが、ミステリでもないし警察小説でもない。リアルすぎて重いし読んでるときはすごいしんどいし読みはじめたこと後悔するけど、なんでか高村薫はやめられません。
この作品はまた再読したい。その前に『我らが少女A』読みたいし、『マークスの山』読み返したい。

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