マガジンのカバー画像

ある歌人神官がみた明治

15
物置から出てきた史料から、先祖は代々古い神社に仕えていたと判明。明治27年~明治33年に高祖父が詠んだ歌を紹介しつつ、ファミリーヒストリーを追っています。
運営しているクリエイター

#源氏物語

先祖、紫式部を詠んでみた/ある歌人神官がみた明治(8)

今回は小ネタです。大河ドラマ「光る君へ」放送にあわせて。 歌集で唯一、取り上げられている歴史的人物  私歌集なのだから、自分の好きに詠んでいいとは思う。「葦の舎あるじ」はお気に入りのモチーフは習作を重ねていたのか、何度も取り上げてブラッシュアップしている様子がある。  たとえば第4回でとりあげた「砧」なんかは、明治27年に詠んだものとほぼ同じシチュエーションを、明治30年に改めて詠んでいる。  個人的な好みでいうと、最初の歌が実直な感じでいい。秋の夜長、砧打ちに疲れてふ