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⑮カサンドラになりやすい特性

2021年の夏、コロナ感染拡大がひどく、まともに病院に入れない状態が続いている。自分はワクチン接種予約もできない状態で、死ぬこともあり得るような気がうっすらとしている。

そんな中、断捨離や物の整理を行っている途中で、学生時代の写真を焼いたCD-ROMが出てきた。25年前のデータだ。時を超えて読み込めることに軽い感動を覚えながら写真をみていると、「日記」と書かれたフォルダが書き込まれている事に気づいた。

TXT形式だったため、恐る恐る見てみた。当時は苦かった思い出も含めてすべて楽しい思い出として読み返された。その中で気になった自分の行動。

「自分が我慢すればなんとかなる」

肝心な時にだいたい引いているではないか。馬鹿じゃないの?そして結果的に周りを振り回して迷惑をかけている。恥ずかしい…。

まるで数年前の自分を見ているようだった。
糞真面目に発達障害疑いの後輩を指導し、フォローし、我慢し、生活指導をし、励まし、会社に後輩への受診を勧めることや業務負荷の軽減などのサポートを働きかけていた。何年も何年も。そして会社からすべて自分で面倒見るように言われ、受診を勧めてはならないとされ、後輩からの共感が得られず自沈した。

カサンドラになりやすい人の特徴である、真面目、几帳面、我慢強い、面倒見がよい、献身的にあまりにもぴったりだ。

上司に何度も相談していたが、基本的には「ネコ路地は先輩だから面倒をみてほしい」「後輩に発達障害の診断は進めない」の一点張りだった。同時に「君たちの業務は特殊で分からない」と言われ、分かろうともしてもらえなかったことも孤立を深める要因だった。発病2か月前にやっと間に人を入れてもらったが、それまで徹底的に後輩を背負わされるように指示を受けていたことは、会社としてまずかったと心から思う。

部下に発達障害疑い(ASD)や、そのパートナーで体調不良がいる場合は、間に社員と産業医を入れて、パートナーが抱え込みすぎないようにしてほしい。同時にASD当人の認識確認と受診の勧めをお願いしたい。その対応で、本人も周囲も安定して業務に取り組めるようになると思う。

ASD社員のパートナーの自己認識としては、抱え込みすぎないことやあきらめること、無理なら手放すこと、早めに精神科や心療内科を受診することなど、自分の体を壊さないような「適当さ」を身に着けることが必要だったと思う。また、メンタルの専門家ではない産業医の判断のみで動かないことも大切だと思う。必ず外部の専門医にも同時に相談するのがよい。産業医は会社側につくのだから。

そしてなにより、新しい人に会ったときに、第一印象で言葉にならない違和感を覚えた場合。この感覚を大切に適度な距離を保つようにしたい。もうすぐ働き出す会社でも気を付けたいと思う。

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