そのリンゴは青く見えたか！　〜全てはキミの思い込みなんだよ②

前回、人間の感覚器官は欠陥品であり、ヒトという存在がじつにいい加減な存在であるかを語りました。そして欠点があるからこそ、それが利点であることも説明しました。

人間の細胞は日々入れ替わっている！

各部位によって細胞の寿命に違いはあるが脳以外の細胞は数十日（筋肉）から最長3年（骨）程度で全て入れ替わる。
つまり３年（若い人だともっと早くに）前の自分はすでに存在していないわけだ。
つまり別人なのだ！

いやいや、脳細胞は昔のままだぞ？

有名な話に「おまえは、これまで食べてきたパンの数を覚えているか？」というものがある。我々は確かにパンを（あるいは米を）食べ続け生きてきたはずだ。けれど、そのいちいちを脳は記憶していない。
もう、すっかり忘れちゃってるわけだ。
タイムマシンを用意して、子供時代を確認にいっても「あれれ、おれってこんな人間だったっけ？」という違和感しか感じないだろう。
何故なら脳は再生しないというだけで、細胞そのものは一日で約１０万個も死に続けているのだ。これで子供の頃と同じ脳だと言えようか？

３年後にそこにいるはずの自分は本当に「私」なのか？

昨今の物理学者は「同一の身体は同一である」とする「身体説」以外に「同じ信念や思想を持つ同一の人格は同一である」とする、いわゆる「人格説」を提唱する見方が増えてきた。
例えば人間「Ａくん」の３年後は身体説に従えば、はたして本当に同一といえるのか怪しくなってしまうからだ。人格説ならば「幼少期に刷り込まれた思想や信念で人格が完成したあとは、全く同一の個体であると言える」と認定出来る。

言い換えればこれは、「人格を変えればそれは別人である」となる。

思想や信念はその個人の行動をも決定する。敬虔なクリスチャンは結婚式を寺院や神社では行わないだろう。日本で暮らしていれば元旦に神社へ初詣くらいは出かけるかも知れないが自分から思い立って行動することはないだろう。
あくまでも一例だが、宗教はその個人の信念に直結する。つまり人格形成と強い結びつきがあり言動に大きく作用する。
同じようにどこの「学校」でどんな「教師」に何を「教わった」かでも人格は作られるし、当然両親や一緒に暮らす家族の考え方にも大きく影響を受ける。
人間の人格はおおよそ３歳くらいに形成される。そして１０歳あたりで「どういう人間か」が確定すると言われている。

だが、一概にそうとは言えない！

とあるロシアの女性が「男は軍隊に行くと人格が変わる」と言っていた。
ロシアの兵役は下限が１８歳、上限が３０歳だ。
ずいぶんと大人になってからも人格の変容は可能である証拠だ。
例えばアメリカ海兵隊の新兵訓練は「一旦、入隊者のプライドを破壊する。その後に、再構築する」というやり方をする。弱々しかった１８歳の純朴な青年がブートキャンプ後には勇猛果敢な海兵になっている。
これは我が日本の自衛隊も同じだ。
高校を卒業したばかりの「子供」が完全管理された約５ヶ月の教育隊で猛訓練を受けると精強な戦士となる。教育隊の終業式に列席した両親は、我が子の変容ぶりに感動と戸惑いの双方を感じるという。

人は変われるのだ！

そして、あなたも変われるのだ！

……いや、自衛隊へ行けと言うのではないよ(^^)そもそも自衛隊入隊試験の競争倍率は（一番入隊しやすい自衛官候補生で）３〜５倍程度。偏差値は公表されていないが、一般的に「公立の普通科高校で半分より上程度の学力」が必要とされる。難しくはないが、簡単でもない。
なによりも年齢制限がある。３３歳未満だ。高齢者は泣き叫んだって入隊許可はおりない。

思い込みの力で幸運を引き寄せよう！

前回お話ししたとおり、人間の「思い込み」の力は凄まじい。
そして、その思い込みによって見える世界が変容するようにはじめからそう作られているのが人間だ。
テーブルのうえに置かれたリンゴの色が「赤い」と感じるのは、とある有名人物の口癖を借りれば「それってあなたの感想ですよね」というわけだ。
そして実際に、人間の視覚は脳が勝手に変換したイメージを再生しているに過ぎない。だから本当は赤くなど無いかもしれない。本当の色なんて、実は誰にも分からないのだ。

あなたは自分が不幸だと感じているのか。でもそれは、あなたの脳が貴方の弱い心に勝手にアクセスして引っ張り出し、創り出した虚像なのだ。まるでそれが真実であるかのように思い込まされ、結果騙され、踊らされているだけなのだ。
貴方は有能なのだ。
人間は幸せになるために生まれてきたのだから。あなたの願いが叶わないはずなどない。

わたしは幸運だ！　とてもラッキーだ！　ああ、我が人生に一片の悔いなし！

早速、今日から毎日口ずさんでみよう。
鏡の前に立ち、にっこり笑顔を作って「おれは幸せ者だなあ」と声に出してみよう。きっと貴方の人格は変わる。そして言動が変わり、世界は変化する。
それが本当のアファメーションだ。