デザインのつくりかた(2024年の年賀状製作)
あけましておめでとうございます。デザイナーの千星(ちぼし)です。
NECKTIE design officeという名前でGRAPHIC / WEB / PRODUCTと領域をはみだしてデザインをしています。
2024年の年賀状デザインの製作過程をまとめてみました。過去の年賀状はこちらの記事等をご参照ください。
2024年は
といったアイスキャンディー型の年賀状です。「あたり」がでても何かと交換はできませんが、受け取った方々にとってこの一年が「あたり」の年になるよう願ってデザインしました。
2024年の年賀状を考える
毎年秋は「そろそろ年賀状どうしようか」と悩む時期です。辰年かぁ、2024の24って1日の時間だなぁ、うんうん、と考えを巡らせていると、近所のスーパー併設のパン屋さんで買ってきたアンパンをみて、息子がきゃきゃ喜んでるんですね。
そうかアンパン好きやもんね〜、と思ってたら「1個、当たった!やったー」って言ってるんですね。「当たり?何が?」と思ってよく見ると
確かに。1個あたりだわ。大人はこういうの勝手に意味を変換してしまうから、見落としてしまうんですよね。こども、すごい。
で、その「あたり」を見てふと「ガリガリくんのあたりスティックが、コロナ禍もあって<やめようかと思ったけど、やっぱりやめるのをやめた>」って広告を思い出しました。
やっぱり「あたり」ってうれしいよなぁ。とくにアイスキャンディのあたりって「でるかな、でるかな」と思いながら、少しずつ食べ進めていくって過程も楽しいので、この「わくわくする感じ」が新年にお届けできたらいいなぁと思って、季節外れだけれどアイスキャンディでいこうかと考えはじめました。
アイスキャンディをつくる
で、アイスの棒がどこで売ってるのかなぁとネットで調べると、いや、普通にamazonで売ってるわ。ネットすごい。
業務用なのか家庭用なのかイマイチどういった需要に対応しているのか不明だけど、いくつか調べると棒だけじゃなくて、袋もセットで売ってたりする。その中からほどよい個数のものをぽちっと購入して、まずはテストでざっと作ってどんな感じか見てみる。
うん、思ったよりいけそう。キャンディーの角Rはいったん角丸カッターでつくってみたけどこれもOKそう。OPPの上下がギザギザになってる袋があると、ちゃんとそれっぽく見えてくれる。
あたり棒をつくる
あとはあたり棒を量産。
これを、レーザーカッターで、やー
簡単な治具を作ってあげれば、位置もほぼぴったりに。
実際のあたり棒は焼印とかなんでしょうか。レーザー彫刻ではなさそう。
ということで全数彫刻完了!あとはアッセンブル。
とりつけ作業
アイス本体の紙はペルーラというキラキラしたパール紙。今はオンデマンド印刷でペルーラとかも使えるんですね。しかも折ってからの角Rもちゃんと対応してくれる。ひと昔前は考えられなかった。いろいろネット系印刷も進化してます。
あたり棒にテープのりをつけて、
えいっと貼り付け。
こういった取り付けのときには、こんなふうに
印刷側にちょっと目印をつけておくと後のセット作業が正確かつ早くできる。ちょっとしたノウハウ。
で、最後に封緘をどうするか。ちゃんとアイスキャンディーっぽく見せるならこんなヒートシーラー
で熱圧着がいいけど「そんなのレンタルしてくれるところあるのか?」と思ったら、これもamazonさんで格安で売ってた。正直今後使う予定はほぼなさそうだけど、外注さんにお願いするより買ったほうがずいぶん安かったので、ぽちっと購入。
でやってみたら
はい完了。2秒ですわ、2秒。こんなに早く作業できるんですね。知らないことばっかり。今後何かの仕事に使えないかな。
ぜんぶあたりのキャンディー屋さんや〜!
あとは、宛名とヤマトさんのシールを貼って出荷!
できました!
ということで完成がこちら。
受け取った方たちが「あたり」の1年でありますように。
今後も良いデザインができるよう精進していきます!!
サポートは特に結構ですので、より多くの方に読んでいただけるようシェア等していただけるとうれしいです。