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リーダーはメンバーより一歩先を見据える

いつもお読みいただき、ありがとうございます。
今週は中島が担当させて頂きます。

これまでに、うまく目標達成できないチームに寄り添い、高い確率で達成できるチームへとサポートしてきました。

その経験から言えることは、チームを目標達成に導けるかどうかの要因の一つとして「リーダーはメンバーより一歩先を見据える」ということがあります。これはマネジャーをサポートする経験からだけではなく私自身が営業部長として出向した時の経験からも重要な教訓の一つになりました。

今回は、チームを目標達成に導くために必要な「一歩先を見据える」とはどういうことなのかについて取り上げたいと思います。

チームがうまくいっていないとき

「チームがうまく回っていない」と、どんな時に感じるでしょうか?

リーダーであれば、さまざまな状況が頭に浮かぶことでしょう。「メンバーが指示したことをやらない」時かもしれませんし、「チームの中で、同じ失敗を何度も繰り返してしまう」時かもしれません。また「メンバーが目の前のことしか見ていない」と感じてしまう時かもしれません。

もちろん、メンバー自身にもそうなってしまっている原因はあると思います。ただ、その時リーダーの方には「自分自身は一体どういう状態だったのだろうか?」と自己分析することをオススメしています。

皆さんは、このような時の自分自身の状態について、どんな自己分析になったでしょうか。

例えば、
・お客様からのクレーム対応に掛かりきりになっていて、他のことに意識を向けることができなかった
・重要案件の提案が控えていて、その準備に集中していた
・目標達成のプレッシャーから「自分がやらないといけない」と思い、必死で行動していた(プレーヤーになっていた)
などと分析したかもしれません。

私自身の自己分析の多くは、チームがうまく回っていない時の自分自身の状態は「自分に余裕がなく、自分自身が先のことを考えられていないからチームがうまく回っていない」というものでした。

「部下の状態や行動は自分自身の鏡」とよく言われますが、まさに「チームの状態は自分の状態」だったのです。

メンバーより一歩先を見据える

では、そのことに気づいたとして、どうやってチームを立て直していけばいいのでしょうか?

まずリーダーがやるべきことは、自分を整えることです。

自分が今どういう状態にあるのかを把握した上で、実際にやっていることを整理してみるようにします。例えば、リーダーとしてやるべきこと、プレーヤーとしてやるべきことを整理するのもいいでしょうし、やらないといけないこと、やらなくていいことに整理してみるのもいいでしょう。

そうやって整理できたら次にやることは「少し先を見据える時間を持つ」ようにします。ここが一番のポイントです。

というのも、チームがうまくいかない時というのは簡単に言えば「自分に余裕がなくなる→先を見据える時間が取れない→メンバーに対する指示も後手→チームがうまく回らなくなる」というようなサイクルに陥っているケースが多いからです。

ですから、自分を整えることでちょっとした余裕を生み出し、その時間で目標達成に向け先のことを見据える。そうすることで、メンバーには先手でアプローチすることができるようになり、自ずとチームの状態も上向いていきます。

具体的に「一歩先を見据える」とは?

「一歩先を見据える」には、大きく2つの切り口があります。

一つは「数字」です。

例えば、
商談リードタイム(初回コンタクトからクロージングまでの期間)が一ヶ月程度の営業であれば、一ヶ月先の成果を見据えるようにします。つまり、来月の予算に対して、現状の見通し金額はどの程度のレベルなのかを見据える(見える化する)ようにします。そして、予算達成に十分な案件金額が積み上げられているか? 十分ではないとすればどうやって案件を積み上げるようにすればいいか? を検討するようにします。

ここで一つ気をつける点は、結果(実績)の数値ではないということです。ちょうど今現在であれば、7月の見通し数字ではなく8月の月次予算に対する見通し数字を見据えるということです。

ちなみに、どの程度先まで見据えればいいのか=先を見通す期間はそれぞれの部門で異なりますし、営業であれば商談リードタイムの長さでも異なります。ポイントは、出したい成果から逆算して、どのくらい前から準備を開始すれば目標達成に間に合うのか、と考えてみることです。そうやって先を見通す期間を見極めるといいでしょう。

切り口のもう一つは「注力すべき施策+先の種まき」です。

先述の営業部門の例で言えば、8月予算の達成に向け、どの施策にリーダーとして注力すべきかを見据えます。つまり、目標達成に向けた施策の優先順位をつけるということです。その上で、目標達成のためには自身のリソースをどの部分に費やせばいいのかを決めるようにします。

そして、今の時期(7/28時点)から9月や10月の予算達成に向けた案件を増やすための“種まき行動”も見据えられるようにできるとさらにいいでしょう。

こうして先の目標達成を見据えることでやるべきことが整理され、メンバーにも
「来週のA社の提案準備はどう?」
「来月の目標達成の進捗状況を教えてくれるかな?」
「B社はそろそろ次の提案の時期だと思うけど、いつ頃を想定している?」
など、前向きなアプローチができるようになります。そればかりか未来を見据えた会話はチームの雰囲気をよくするのです。

最後に

リーダーがこのように先を見据えられると、メンバーも先を見据えた行動が取れるようになり、チームのエネルギーが「なすべきこと」へ向くようになります。

そうなれば、チームがうまく回り始めるばかりか、前倒しで目標達成できるようになるでしょう。例えば、月の半ばでチーム目標を達成できるようになるということです。そうなれば、月の後半は翌月の目標達成に向けて行動をとることができます。

ここまでくるとチームはどんどんいい流れで回っていきます。

ぜひ、「チームがいい流れで回っている」状態をイメージして、リーダーは「メンバーより一歩先を見据える」ことを心がけていきましょう!

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