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短編小説|ロスト・アーモンド

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黒猫ロクが織りなすちょっと不思議な冒険譚
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2022年3月の記事一覧

短編小説|ロスト・アーモンド no.8

 散歩から戻ってから、夜食とも朝食とも昼食ともつかない食事を摂る。  シャワーを浴びて、…

短編小説|ロスト・アーモンド no.7

 深夜から翌朝のラッシュまでの激しい勤務を終え、朝九時すぎに部屋に戻った。  ロクは食器…

短編小説|ロスト・アーモンド no.6

 やはりどうしても気になってしまい、帰宅してからもチョコレートのパッケージを取り出して、…

短編小説|ロスト・アーモンド no.5

 翌日のアルバイトは、日中の勤務だった。  昼のピークを終えた後、田端さんと棚の前出しを…

短編小説|ロスト・アーモンド no.4

 ロクとの生活も半年になろうとしていた。  相変わらず、帰宅後のかくれんぼはお互いの習慣…

短編小説|ロスト・アーモンド no.3

 ロクとの生活も半年ほど経過していたが、大家さんが心配していた様に、部屋の壁や床をロクが…

短編小説|ロスト・アーモンド no.2

 とりあえず管理会社に連絡をしようとスマホを手にし、結局そのスマホはテーブルに置く。  考えてみれば、大家さんがすぐ隣に住んでいるのだし、そちらをあたってみることにする。  大家さんは自宅に二匹の猫を飼っている。きっとこの黒猫の赤ん坊を、どうにかしてくれるのではないかと考えたからだ。  早速Amazonの箱ごと子猫を抱え、大家さんを訪ねてみる。  インターホン越しに事情を説明すると、大家さんは玄関から急いで出てきてくれた。大家さんは独り身のお婆さんで、僕とは顔を合わせると、

短編小説|ロスト・アーモンド no.1

 休日はコーヒーを飲みながら、本を読み耽る。  コーヒーのアテにはチョコレート。  これが…