ネット社会は進んでいるので、消費者教育はどんどん重要になる、と思う

 現代の若者は大人を信頼せず、ネットを信頼しています。でもネットって(当たり前ですが)うさんくさい情報も流れています。
 戦後以降の消費者教育は家政学の分野として「安くていい衣服、食品、住居を選ぶには」という観点から「こういう食品が新鮮だ」みたいな選び方だったわけですが、だんだん「詐欺から身を守るためには」とか「広告の嘘とは」とか「どうやって金融商品を選ぶべきか」とか考えるべきことが多くなってくるわけです。
 保護者がそういうことに詳しい人はいいですが、金儲けしたければ金儲けしたいほど、背を伸ばしたければ背を伸ばしたいほど、モテたければモテたいほど(そしてそれらについての知識や経験がないほど)騙されやすくなるわけです。

 ワタシも20代の頃に(院進学の前にアパートを追い出された前後に)「条件に合わなくても公団住宅に入れます」という怪しげな団体の詐欺に騙されたことがあります。だって本当に困っていたのですもの。振り込んでから「お金返してくれ」と電話したら、電話の先でいかがわしいおじさんに凄まれましたよ。

 大人の大半がわかっているとおり「必ず儲かる」は詐欺です。「絶対背が伸びる」「痩せる」もまず怪しい。でもそれで困っている若者、そうなりたい人は藁をもすがる思いでそこにお金を出します。大人は「そんなの騙されるからやめろ」ではなく、「そうだよね、そういうの頼りたいよね」と認めつつ自分の経験を話すべきだと思うのです。
 教育や情報の普及で一時期少しずつ減ってきたと思われる詐欺的行為が、ネット社会になってまた増えているような気がします。ネット社会の金儲け万能主義的傾向は、大人社会の悪しき模倣です。
 罪滅ぼしではないですが(いや、私は罪を犯していませんけれども)、消費者教育は大人の義務だと思っています。学校の教員じゃない皆さんも、皆さんの後輩やお子さん、周囲の若者に対して「こういうのは詐欺だよ、こういうのに騙されちゃいけないんだよ」と一言アドバイスをお願いします。

※FPや金融に詳しい先輩がた、記述に間違いあればいつでもご指摘お願いしまス。

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