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金融教育は確かに必要だが、「売る教育」ではなく「売らない教育」「損も得も教える教育」「騙されない教育」であるべきだ

 証券会社や保険会社、銀行が小中高向けの金融教育をしています。素晴らしいことだと思います。そこで作られている教科書はさすがだと思います。

 ただ、ややもすれば「これからは金利に期待できないから、金融商品の勉強をして新しい金融商品を買いなさい」になっている気がします。それ自体は間違ってないし、昔のように郵便貯金の有利性は全くなくなっているのは事実です(もっともそういう教育自体が郵便貯金を敵視している民間金融機関のクセが出ているような気がしないこともありませんが)。

 悩ましいんです。自称貧乏の金持ち狙いは高い利率を求めてリスクが大きい商品を狙いがち。十分豊かな人は低いリスクにしがち。どういうリスクだとどうなるか、ちゃんと説明すべき。もちろん教科書的には全部書いてあるのだけど、ある程度「裏」も教える必要がある。売り手が「おススメ」と言ったら怪しめ、と(そういえば日本最南端の自治体で暮らしている時に飲み屋に入ったとき、そこのお姉さんがネットワークビジネスを熱く語っているのを聞いて、「あー、この人大丈夫かなあ」と思った思い出があります。水商売の人は怪しい金融商品が好きな印象が。偏見込みで)。

 昔と違って?今は金融商品の売り手によっては正直に言う人もいるような気がしますが、放っておくと「本社おススメ」を売ってきますから。それをいくら売るかで会社内での評価がつくのは分かりますが。そりゃキックバックなり報奨金なり入りますし。ただ客のことを考えてないと、そりゃいずれ客に淘汰される。

 だんだん売る側も学んでいるし努力しているし(上から目線で恐縮ですが)頑張っていると思いますが、若い営業マン大手企業の営業マンあるいは知識のない営業マン、お金儲けしか考えていない営業マンはまだまだ努力が足りないんじゃないかなあ、と思うこともあります。
 自分が何をしたくてお客さんにどうなってほしいか、それをしっかり伝えられないと「金融商品」って堂々と売れないんじゃないですかね、というかお客さんが信頼して買えない気がする。どんな金融詐欺があってどんなマルチ商法があって、どんな宣伝をしている人からは買ってはいけないか。もし金融教育をするならそういう裏まで教えてあげないといけない気がするわけです。

※追伸 うちは両親が元銀行員でしたが、正直銀行員ってあんまり信頼できないのです。銀行員に「いい人」はいっぱいいますが、銀行員の多くが自行の方針をほとんど疑わずに従っているような気がするのです。よく言えば素直な人が多いのかもしれませんが。

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