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カウンセラーのための社会構成主義その3

 あるいはクライエントの価値観(仕事観・人生観)の構成要素を質問やワークから引き出すという技法を取る理論家・実践家もいます。
 キャリア構築理論・キャリアストーリーインタビューを標榜するサビカスは、(1)ロールモデル、(2)いつも見る雑誌やテレビ、(3)好きな物語、(4)モットー、(5)早期記憶を質問することで、本人の理想像や興味を持つ分野などを明らかにしようとします。
 キャリアカウンセリングのナラティブアプローチを標榜するコクランは、人生を上下行する曲線で描くライフラインや成功体験を聴取することで、「クライエントがプラスと思っている人生、成功だと思っている体験」を明らかにします。
 そうした質問から「自分は何を理想・プラス・成功と思っているのか」を客観的に見えるようにし、「それは果たして本当に理想・プラス・成功なのか」「過去に刷り込まれたことを無意識に踏襲しているのではないか」を改めて考えられるようにしているのです。

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