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#音楽
【歌】本当の時間、当たり前の場所
♪「本当の時間、当たり前の場所」(弾き語り) 作詞・作曲 鈴木太緒 詩(うた)よ どうか僕を押し出してくれ 僕の背中を力一杯押してくれ 僕を本当の時間へ押し出してくれ 詩よ 僕の足をしっかりと支えてくれ そうして大通りへと押し出してくれ 沢山の人が行き来するあの往来へ 詩よ うな垂れるこの顎を引き上げてくれ 少しでもいいから僕の助けになってくれ 僕が当たり前の場所へ向かうべく 詩よ どうか僕を押し出してくれ 大切な人達と待ち合わせた いつもどおりのあの場所へ 本日投稿した動画は2005年につくった「本当の時間、当たり前の場所」という曲を新たに弾き語りバージョンで録音したものです(当時はバンドでもこの曲を歌っていました)。 いまから十数年前の20代前半の頃、部屋に閉じこもって、ずっと一人で文章を書いていた時期がありました。どうしても伝えたいことがあって文章を書いていたのですが、人とのつながりが断たれたその期間は、私自身にとって非常に辛いものでもありました。 辛い気持ちを抱えながら、しかしこの先きっと、《本当の時間、当たり前の場所》が自分を待っていてくれることを信じ、文章を書き進めてゆきました。 この『本当の時間、当たり前の場所』という曲を口ずさむ度、辛かった20代前半の日々のことが心によみがえってきます。 あれから15年の時が経ちましたが、ここ最近、改めてこの曲を歌いたい気持ちが湧き上がり、この度ギターの弾き語りで録音をしてみました。 《詩よ/どうか僕を押し出してくれ/大切な人達と待ち合わせた/いつもどおりのあの場所へ》――。 大切な人たちとまた《いつもどおりのあの場所》で再会できる日が来ることを信じつつ……。 ちなみに、20代前半の頃に考えていたことを種として新たに立ち上げた物語が、昨年noteで連載していた『ネアンデルタールの朝』という作品です。