【歌】この悲しみの道の上に

本日投稿した動画は、2001年に作った「この悲しみの道の上に」という曲を新たに録音し直したものです。


♪この悲しみの道の上に(2001年11月11日)

ああ 僕は死海のほとりに迷いこんでいる
上着も着ずに
ああ とりあえず 歩き出そう あの人が死んだ
ゴルゴダの丘へ

ああ 僕には見える 十字架を背負って
歩いてく みじめな あの人が
僕は泣きながら追いかけるけど
見物人にはばまれ 前へ進めない

あざわらう人々の声が 僕の頭を痛くする
「投げてみろよ」と僕によく似た少年が石を手渡す
この悲しみの道の上で

僕らの ゆくてに 変わることのない 愛を
僕らの こころに あの朝日のような 強さを

やすらぎの草原に たどりついたと思ったら
地雷が埋まっていた
あの人が死んでから どれくらい月日がたったろう
一体 人間は何を学んできたのか

あの人は見ただろうか あの きのこ雲を
あの 収容所を あの ビルを
(生きるって何なの どうして こんなに悲しいの
 あの人の言葉は 一体どこへいったの)

僕らの ゆくてに 変わることのない愛を
僕らの こころに あの朝日のような希望を

この悲しみの道の上に
この悲しみの道の上に
この悲しみの道の上に
この悲しみの道の上に

作詞・作曲 鈴木太緒
録音 2021年9月11日

・・・

この曲が生まれるきっかけとなったのは、2001年9月11日に起こったアメリカ同時多発テロでした。
当時高校生3年生であった私も、世界貿易センタービルに飛行機がぶつかる映像、ビルが崩れ落ちる映像をテレビ中継で見て、大変な衝撃を受けました。
自分でもよく言葉にできない悲しみを感じながら、事件から2か月後の2001年11月11日に作ったのがこの曲です。

タイトルにもなっている「悲しみの道」は、イエス・キリストが処刑場まで十字架を背負って歩いていった道のことを言います。

この曲を作ってから、今年で20年が経とうとしてます。残念ながら、「悲しみの道」はいまも続いています。
悲しみの連鎖、報復の連鎖は断ち切られず、現在に至っています。

この悲しみの道の上にうずくまりそうになりながら、それでも、悲しみがいつか喜びへと変わることへの希望を失わないでいたいと思います。
「僕らの こころに あの朝日のような希望を」――。

聴いて頂けたら嬉しいです。

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