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北の地から。それでは、


北という漢字は人と人が背を向け合った形で「北(そむ)く」という意味を持つ。 中国では玉座が太陽の方(南)に向かって据えられたため、王が背を向ける方を北と表すようになったとか。そこから「敗れて敵に背を向けて逃げること」を敗北と言うようになったらしい。

ちなみに南という漢字は、干し草などを納める暖かな納屋の象形文字から生まれたそうな。

歌舞伎座に足繁く通っていた頃に観た流刑の場面。大抵は、流された、または流れ着いた辺境の地(北方とか島)での暮らし → 暗くて寒い荒んだ土地 → 貧しくて苦しい生活 → 歯を食いしばって生きる、という悲惨なイメージ。まぁ、罰なんだから当然だけど。温暖地に流されたのは余程身分の高い人だけだったかと。

わたしが住む青森では、県内各地に平家の落人伝説がある。追っ手もなかなか辿り着けないくらいの僻地で、身を隠して密かに暮らすには格好の地だったということよね。

その本州最北端の地に、いよいよ雪に閉ざされる冬が近づいてきた。冬季鬱のプレ症状がすでに…。心がどーんより曇って重い。春になったら南に逃避してリゾートバイトをする、という目標が心の支え。

なにもない荒野は このわたしは♪
ありあまるほどほどの果実に口づけた♪

秋風が雪にかき消されて♪
荒んだこの地に もうすぐ春が来る♪

『それでは、』という歌が本当に好き。まだ雪が残っていた春先にリリースされたアルバムのこの曲を聴いて胸がいっぱいになった。悲しみのどん底にいたあの頃から、毎日毎日繰り返し聴いて、毎回毎回感動する。こうしてわたしたちを音楽で救ってくれる若者に、このところ、試練が次々と…。

まっすぐな小径 曲がりくねった坂道♪
いつか行き着く場所はたった一つだけ♪

お互いに頑張りまっしょい。

ラッセラ♪


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