見出し画像

「櫻井翔 未来への言葉展」を見て。

はじめに

5月2日、六本木ミュージアムにて開催されている「櫻井翔 未来への言葉展」を見てきました。そこで受け取ったものがかなり多かったので、ここで自分の脳内を整理しつつ、記録として残しておこうと思います。

オトノハ

翔ちゃんのブログ「オトノハ」。2008年~2023年3月までの235回分のブログを、短冊状の長ーーーーい紙に印刷して天井から垂らした状態で展示するという今までにない展示でした。さすがに天井付近は読めないけど、235回分が繰り返し印刷されてたので自分の目線より下にある位置でなるべく色んな回を熟読しました。
まず印象に残ったのは、むちゃくちゃ懐かしい作品の名前が大量に出てきたこと。「ヤッターマン」「神様のカルテ」「謎解きはディナーの後で」「特上カバチ!」「ラプラスの魔女」「先に生まれただけの僕」「家族ゲーム」などなど…。実は私が嵐にハマり始めた時期とオトノハが始まった時期がほぼニアリーイコールなのです。つまりオトノハの歴史≒私の方嵐ファンの歴史、なわけで、もうエモすぎて叫んだ、心で。「ヤッターマンがクランクアップしたよ」っていう回があったんですけど、もうその1文読んだだけで懐かしすぎて泣きそうでした。
あと、この15年に起こった大きな出来事のそばにも「オトノハ」は翔ちゃんのそばにあって。初めて国立でライブをやったとき、東日本大震災、嵐の活動休止発表。特に2011年3月20日の回では、震災直後の日曜日に涙が止まらず目が腫れたままZEROに出たと書いてあって、震災当時の自分の中の記憶も蘇って苦しかった。2019年の終わりの回には、嵐として活動休止までの1年を駆け抜ける決意が書かれていた。アラフェス2020の直近の回では、初めて国立に立った時に見えた景色を、端的に、でも鮮明に語ってくれた。自分と翔ちゃんの15年を振り返っている気分でした。
真ん中にある櫓には、いくつかの回がおっきく垂らして展示してあった。なんか、海外に行ったら俺は基本現地のものしか食べねぇっていう回とか(笑)(なぜその回を選んだのかはめっちゃ気になる)、原爆投下の日に長崎に取材に行った回とか、30歳お祝いの連絡がお母さんからきたよっていう回とか。翔ちゃんの言葉の芯の部分と、あのちょっとお茶目な部分が両方見られるセレクトだったな。

SHO ROOM

貴重な翔ちゃんのガラケーとPCが見れました!みんな黒っぽかったよ!(笑)
あと、オリンピックとか世界大会とかで取材する時に取材班の人たちが首から下げてるパスも展示してありました。めっちゃ数あったんだけど、説明見たら8大会連続オリンピックの取材やってるって書いてあって、そりゃそうだわとなりました。
オリンピックの取材ノートも見開きだけ中身読めたんだけど、翔ちゃんがその取材するアスリートについて、現地で見たもの聞いたものや関連する数字的情報を必死に吸収していたんだということがものすごく伝わってきた。翔ちゃん自身はアスリートではないから専門的な内容についてはもちろん限界があるけど、実際取材して自分が得たものを基に私たちに色んな情報を伝えてくれようとしていたんだろうな。実際TVで見ていたスマートな報道の裏の努力を垣間見ました。
あとねあとね、翔ちゃんが昔見てたビデオ(VHSだよ!笑)とか音楽コンテンツも展示してあって、翔ちゃんってあんまりイメージないけど結構昔からHIPHOP聴くんだな~って実感しました。そして超貴重…!ピカダブとLa tormentaのRap詞書いた時のノートが見れました…!「あーかーさーたーなー」って書いてあった!(当たり前)(でも感動)どっちも韻踏んでるとこに印つけてたり、ピカダブはフレーズごとに誰が歌うかも書いてあったり、La tormentaは拍数ごとに行変えて書いてたり、、。どっちも個人的に大好きなサクラップだから、制作過程見れるのまじでしびれた。最高でした。。

NO MORE WAR

Newsweekに原稿を書きおろすため、翔ちゃんの大伯父さんについて取材をしていた時の資料がまとめられていました。翔ちゃんの大伯父さんは、太平洋戦争中ベトナム沖で戦没されたそうです。享年今の私と同い年だったよ…ちょっとなおさら感じる重みが違いました。
驚いたのが、大伯父さんに関する資料がものすごくたくさんあったこと。当時の写真や、実際に受け取った通知書、手紙、軍の記録書。厚労省から取り寄せたと思われるものもありました(原本と相違ないですみたいなハンコが押してあった)。生々しかったです。特に軍の記録書には、大伯父さんの軍内での職位が記録されていましたが、昇級の記録と「戦死」という赤い文字のハンコが全部同じ日に記録されていました。翔ちゃんも展示に書いていた通り「戦死」の2文字の残酷さのパワーがすごかった。
そして、極めつきがナレーション。Newsweek原稿を基に作ったナレーションを翔ちゃん本人が吹き込んでいますが、まさに「言葉に刺されている」と思った。感情がもんのすごい乗っかってた。家族を想いながら、終わりの見えない戦争の恐怖と戦いながら、戦場に散っていった大伯父さんはどれだけ苦しかったのか。翔ちゃんの言葉が物語っていました。
あと確か、Newsweekの原稿を書くときに、ZEROでの自分の取材VTRを10年分くらい用意してもらったと書いてありました。自分の思ったことだけでなく事実もきちんと踏まえて文章を書き正確に伝える、という翔ちゃんの報道に対しての決意が表れていると思いました。

サクラップサウナ

サクラップを堪能できる神企画。まずサウナとして、スマホとヘッドホンを渡されて約6分サクラップを聴きます。「360 Reality Audio」で、音と声が超立体的に聞こえて、まじで周りからサクラップ浴びてる感じ(ソニーさんさすが)。音源はCool&SoulやRe(mark)ableを中心にリミックスされた感じで、普段他のメンバーが歌ってるパートも翔ちゃんが歌ってました(歌い直したのか、仮歌音源使ってるのかはわからなかったので気になるところ)。
ずっと思ってるけど、翔ちゃんのRapって音のハメ方とか言葉の歌い方とかめちゃ特徴があるのよね。無理やり言語化すると「知性が見えるRap」ていう感じかな。Rapだから激しさや無骨さ、チャラさ、強さ、みたいなイメージが強いしそれが魅力の1つだとは思っていて、それを踏まえた上で翔ちゃんのRapってものすごく知性がにじみ出ると個人的には感じていて。めっちゃワード練ってきてんなって素人肌でも感じられる。今日まじまじとサクラップ聴いたり、展示してあるRap詞見たりして実感しました。音源欲しい。まじで。
その後は水風呂として、翔ちゃん演奏のアオゾラペダル ピアノver.をバックに翔ちゃんが持ってるきれいな写真たちを堪能します。写真どれもきれいだったー!海外の写真や海の写真、ちょっと休憩がてらゆっくりできました。

来年も再来年も

東日本大震災がテーマのゾーン。news zeroでの取材VTRが見られます。ほんとに被災直後の現地を訪れていて、家や家具が散乱した街を歩いていたり、誰もいなくなった町を車で走ったり、防護服を来て行けるぎりぎりまで行ったり。個人的には、津波で流された街の中で白シャツでポツンと立ってる姿が印象的だった。ずっとそしてほとんどしゃべってなかった。あの景色生で見たらそうなるよね。翔ちゃんでも言葉見つからなかったんだと思う。
スクリーンの横に置いてあるオブジェに色々と翔ちゃんが震災の取材を続ける上での想いが書いてありました(メモっとけばよかったと若干後悔)。あの日から丸12年。震災の記憶を風化させないように。明日からも笑って前を向いて生きていけるように。伝え続けること。直後の残酷さを目の当たりにした翔ちゃんなりの、震災との向き合い方だと思いました。

ありがとうの交換、的な。

翔ちゃんの経験をもとに、言葉を翔ちゃんが書き下ろし、AYAKA FUKANOさんがイラストをつけた絵本を、動画で見られるコーナー。お話は2本。
1本目は、翔ちゃんがおばあちゃんとの会話の中で感じたことを書いた作品(たしかほんと活動休止した直後くらいにおばあちゃん家に止まった話を聞いた記憶があるからその時の話かな?と推測)。「お酒いる?」という会話が孫と祖母の間でされていることに注目するところとか、めっちゃ翔ちゃんだな~って思った(笑)「普通」の孫と祖母の関係なのかはわからないけど、ご飯作って待っててくれて、過度に気使うことなくいられる存在は、翔ちゃんにとっては貴重だったんだろうな。充電できたみたいでよかった。
2本目は、嵐ファン号泣必至の作品。何年か前都知事選に関して翔ちゃんのお父さんの名前が頻繁に出たとき、関係者の人は必ずそれに触れてくるけど、嵐メンバーは何にも触れてこなかったんだって。で、番組の撮影でスタジオに並んで入る時、前歩いてたリーダーが「…翔ちゃん。大変だね。」って超小声で言ったんだって。号泣案件すぎない……?????いくら大人だったとはいえ翔ちゃんだって話題ふられるのは楽しくはなかったと思うよ。でもその翔ちゃんの心を支えてたのはやっぱりあの4人だったんだよ。言葉にはしないけどずっと心配してくれてたんだよって思ったらもうエモくてエモくて…。この絵本グッズになってるので届いたらじっくり読みます。

その他

展示のセクションとしてはこれで全部なので、それ以外のことを細々と。
フォトコーナーでは、VRで出てくる翔ちゃんと写真が撮れます。フォトスポットというより「翔ちゃんと写真を撮る」のがメインだし、わりとシステマティックに進んでいくので1人でも全然いける。
未来の自分に手紙もせっかくなので出してみた。1年後に届くよ~。
ちょいちょい翔ちゃんの小噺アイテムみたいなのがちりばめられてる(笑)小学校の時の課題のノートとか、昔買った香水とか、誕生日に出生証明書の写真送った翔ちゃん母のエピソードとか(笑)。そういうのに添えられてる言葉とかもくすっと笑えて楽しかった。
オトノハみくじもおもしろいよ!おみくじ的に、オトノハの文章が書かれた紙がもらえます。

あと本人確認がっつりされました。本人確認書類と、私はファンクラブ枠でチケット取ったので会員証も見せました。この展示は入場時間指定制なので一気にさばく人数がライブとかとはまた話が違うけど、最近他のグループでもチケットトラブルよく聞くのでこれくらい本人確認ゴリゴリにやってもよいのかなと思ったり。

まとめ

改めて櫻井翔という人間は、言葉への感性がほんとに豊かだなと再確認しました。今までたくさん話してるところ聴いてきたけど、いざ文字として読むとよりじっくり言葉が染み渡ってきて、すごく幸せな空間でした。私もそのセンス欲しい、切実に。。
そして「伝える」ということに対する姿勢がこちらの想像以上に真摯だったことも、これだけ長く報道に携わってきた所以だとも感じました。ただジャニーズアイドルが片手間にインテリキャラ売るためにやってるもんじゃない。翔ちゃんの根の真面目さも痛感しました。

総じてめちゃめちゃよかった!翔ちゃんありがとう!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?