村上隆 もののけ 京都

 こんにちは!

 先日、『村上隆 もののけ 京都』という展示を観に行ってきました。国内での開催は8年振り、東京以外で初の大規模個展だそうです。美術展には結構行っている僕ですが、現代美術家の展示を観に行く機会というのは相対的に少ないので、今回の展示は非常に楽しみでした。今日はそのことを少し書いていきたいと思います。

 村上隆さんといえば日本を代表する現代芸術家だと思うんですが、正直僕は詳しいことをあまり知りませんでした。美術館にはよく行く方だと先ほど書きましたが、そもそも趣味の範疇を越えるわけではないし、美術に関する基本的な知識も少ないです。ただ好きだから見にいく、そんな感じ。そして現代美術に関しては、よく見に行く西洋美術よりもさらに疎いんですよね。村上隆さんも、正直名前くらいしか知らないし、どういう経歴でどの作品が代表的なのかもわからない。
 
 じゃあなぜ今回の展示に興味を持ったかというと、キービジュアルのポスターがめちゃくちゃ気に入ったからです。

村上隆 もののけ 京都|Takashi Murakami Mononoke Kyoto(@mononoke_kyoto) より

 花というモチーフ、カラフルな色彩、愉快な表情、京都という伝統的な都市との融合。こういった要素も、僕の琴線に触れるようなものばかりで、この個展は絶対に観に行くぞと、ポスターを一目見た時から決めていました。

 僕は美術館の展示を観た後に、「この絵が好き」とかをあまり考えたことがありません。それは多分、絵画から受け取るものが、歴史的な知識や、当時の社会的な背景といった、学びの要素に寄っているからだと思います。だけど、現代芸術に関しては、「この絵が好き」みたいなことを結構思ったりします。
 その理由はなぜか考えてみたんですが、多分、現代芸術は今僕たちが生きている世界を背景に描かれているものだからこそ、現在の自分の価値観と照らし合わせた「これが好き」という判断ができるからじゃないかなと。昔に描かれた絵は、今の価値観の尺度で図ることが難しい。だけど、現代芸術は、それができます。だからこそ、自分の「好き」をベースにした鑑賞もできるんだと思います。

 芸術というのは、難しくて正直分かりません。歴史や背景を学んでも、奥が深すぎて、まだまだ浅い理解しかできないし、いつかわかるようになるのかも怪しい。だけど、どんなに知識が少なかろうが、それぞれの感性で受け取ることは可能です。特に現代芸術はそれがしやすい。

 そういった理論や知性から外れた部分で楽しめるのが、芸術の良いところでもあり、すごいところです。

 それではまた!

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