『読書する女たち』関連資料 著者が聴講した「フェミニストのテキスト講座」のテキストおよび参考文献の邦訳リスト


拙訳書ステファニー・スタール著『読書する女たち フェミニズムの名著は私の人生をどう変えたか』(2020年、イースト・プレス刊)において、著者がバーナード・カレッジで聴講した女性学の講座で使われたテキストおよび参考文献の邦訳のリストがほしいという読者様のご要望を見かけましたので、まとめました。

ナタリー・アンジェ著『WOMAN 女性のからだの不思議(上)(下)』(桃井緑美子、中村桂子訳、綜合社) 
 Woman: An Intimate Geography by Natalie Angier
メアリ・ウルストンクラフト『女性の権利の擁護/娘達の教育について』(清水和子、後藤浩子、梅垣千尋訳、京都大学学術出版界)
 Vindication of the Rights of Woman by Mary Wollstonecraft
メアリ・ウルストンクラフト著『北欧旅行記』(堀出稔訳、金星堂)
 Letters on Sweden, Denmark, and Norway by Mary Wollstonecraft
ヴァージニア・ウルフ著『自分ひとりの部屋』(片山亜紀訳、平凡社)
 Room of One's Own by Virginia Woolf
キャロル・ギリガン著『もうひとつの声で 心理学の理論とケアの倫理』(川本隆史、山辺恵理子、米典子訳、風行社)
 In a Different Voice by Carol Gilligan
エレーヌ・シクスー著『メデューサの笑い』(松本伊瑳子/(ほか)編訳、紀伊國屋書店)
 The Laugh of the Medusa by Helene Cixous
ジェームズ・ジョイス著『若い藝術家の肖像』(丸谷才一訳、集英社)
 Portrait of the Artist as a Young Man by James Joyce
ケイト・ショパン著『目覚め』(瀧田佳子訳、荒地出版社)
 The Awakening by Kate Chopin
エリカ・ジョング著『飛ぶのが怖い』(柳瀬尚紀訳、河出書房新社)
 Fear of Flying by Erica Jong
ジョイス・E・ソールズベリ著『ペルペトゥアの殉教 ローマ帝国に生きた若き女性の死とその記憶』(後藤篤子/田端賀世子訳、白水社)
 Perpetua's Passion: The Death and Memory of a Young Roman Woman by Joyce E. Salisbury
シャーロット・パーキンス・ギルマン著「黄色い壁紙」(『怖い家』収録、宮崎真紀訳、エクスナレッジ)
 The Yellow Wallpaper by Charlotte Perkins Gilman
ジュディス・バトラー著『ジェンダー・トラブル新装版 フェミニズムとアイデンティティの攪乱』(竹村和子訳、青土社)
 Gender Trouble by Judith Butler
シュラミス・ファイアストーン著『性の弁証法 女性解放革命の場合』(林弘子訳、評論社)
 The Dialectic of Sex: The Case for Feminist Revolution by Shulamith Firestone
スーザン・ブラウンミラー著『レイプ・踏みにじられた意思』(幾島幸子訳、勁草書房)
 Against Our Will by Susan Brownmiller
ベティ・フリーダン著『女らしさの神話』(荻野美穂訳、岩波書店)
 Feminine Mystique by Betty Friedan
ジークムント・フロイト著「症例「ドーラ」」(『フロイト全集(6)』収録、渡邊俊之/草野シュワルツ美穂子訳、岩波書店)
 Dora by Sigmund Freud
エレーヌ・ペイゲルス著『アダムとエバと蛇 「楽園神話」解釈の変遷』(絹川久子/出村みや子訳、ヨルダン社)
 Adam, Eve, and the Sarpent by Elaine Pagels
シモーヌ・ド・ボーヴォワール著『第二の性 事実と神話』(『第二の性』を原文で読み直す会訳、河出書房新社)
 The Second Sex by Simone de Beauvoir
メアリー・マッカーシー著『私のカトリック少女時代』(若島正訳、河出書房新社)
 Memories of a Catholic Girlhood by Mary McCarthy
キャサリン・マッキノン著『ポルノグラフィ 「平等権」と「表現の自由」の間で』(柿木和代訳、明石書店) 
 Only Words by Catherine MacKinnon
ヘンリー・ミラー著『セクサス 薔薇色の十字架刑』(井上健訳、水声社)
 Sexus by Henry Miller
ケイト・ミレット著『性の政治学』(藤枝澪子訳、ドメス出版)
 Sexual Politics by Kate Millett
リバーベンド著『バグダッド・バーニング イラク女性の占領下日記』(リバーベンドプロジェクト訳、アートン)
 Baghdad Burning: Girl Blog from Iraq by Riverbend

(著者の名字の五十音順, 2024年8月10日更新)

*メアリ・ウルストンクラフト『女性の権利の擁護』は、『読書する女たち』では未來社版の訳を引用しましたが、その後、2020年8月に京都大学学術出版界から新しい訳が出ています。

*同じくウルストンクラフト『北欧旅行記』は、『読書する女たち』で『ウルストンクラフトの北欧からの手紙』と表記したものと同一文献の新訳です。

見つけられるかぎり最新の訳の邦題を掲載しましたが、漏れや誤りがありましたら、お手数ですがお知らせください。(訳者)

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内容説明

育児のため新聞記者の夢を諦め、ライターとして働くステファニーは、果てしなく続く家事と育児と仕事に追われ、閉塞的な日々を過ごす。ある日、学生時代に読んだベティ・フリーダンの『新しい女性の創造』を再読し感銘を受けた彼女は、母校でフェミニズムを学びなおす決意をする。13冊の名著を授業形式でひも解き、現代の女たちが生き延びるすべを探すエッセイ。

著者等紹介

ステファニー・スタール [Staal,Stephanie]
作家。『コスモポリタン』『グラマー』『マリー・クレール』『ワシントン・ポスト』等の新聞・雑誌に寄稿。作家としてのデビューは両親の離婚が自身に及ぼした影響について語った自伝的作品、The Love They Lost。バーナード・カレッジ卒業後、出版関係のエージェント勤務。その後コロンビア大学大学院ジャーナリズム科で学び、一時期、記者として新聞社に勤めたこともある。ブルックリン・ロー・スクールで法律学の博士号を取得した。


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