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字相をのみ知りて、字義を解せず

世間の人はみな 字の形だけは知っています。それでも 字の真の意味まで理解しようとは しません。ですから生死にとらわれ 迷うままでいるのです。

 弘法大師空海


一切世間は但(ただ)しかくの如く字相(じそう)をのみ知りて、未だかつて字義(じぎ)を解せず。 『吽字義』


「阿吽義」の中で書かれている一節ですが、少し厳しいお言葉ですね。 (笑)
「あうんの呼吸」や、お寺の山門に左右に置かれている「あうん像」などは、誰でもご存知でしょう。
口を開けているのが「あ」閉じているのが「うん」 元々はサンスクリット語で、密教では宇宙の最初と最後を表しています。

形やうわべだけ知っていても、そのものの本質を知って欲しい、ということです。

日本の教育が良い、悪いは置いておいて、私はこの歳になって、自分が 読み書き出来ることがとても有難く思うようになりました。 知ろうとすれば、学べるというのはとても素晴らしいことだと思い直しています。

最近では、携帯やPCのお陰で何でも直ぐに調べることが出来ます。
沢山ある情報のどれを取るか、自分で選択が出来ます。
但し、それが真実なのかそうでないのか、また、それを知って自分はどうしていくのか。

自分というものがないと、気がつかないうちに、情報に流されるままになってしまいます。
たとえば、人の悪口や噂や秘密は、自分に大切な情報でしょうか。

「自分」というものを知らないままでは、ただ見える情報に流されていきます。

目から入ってくるものが全てではありませんし、見えないものの方が大切なことは多いものです。

今日もより良い一日を。

#仏教 #仏 #寺
#空海 #弘法大師
#言葉 #いかに生きるか


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