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【川尻町家利活用プロジェクト】冨乃湯で遊ぼう!開催記録

こんにちは。
ニューコ・ワン(株)地域コミュニティ推進部の大嶋です。
「冨乃湯」でのイベントの様子を簡単な動画だけでお届けしていましたが、
しっかり内容のご報告をしておこうと思います。

まず、今回のイベントは、「川尻町家利活用プロジェクト」の第1歩目となる「プレイベント」です。
掃除をして入れるようになった「冨乃湯」に、来てもらって、入ってもらうことを目的としています。
ですので、中の状態が分かりながら、更に楽しんでもらうというコンテンツが必要、且つ、「冨乃湯」を今後使用するイメージを持ってもらう必要があります。
そこで考えたのが、3つ
①販売 ②展示(アトリエ的利用)③遊び

冨乃湯でのイベントは初めての上に、時間もない。。。。

ということで、③の遊びの要素は、駄菓子屋さんを自分ですることにして、駄菓子詰め放題を来場者アンケートの回答のお礼にするということで、賑やかし的な利用に。
①は、懇意の中古レコード屋さん「Know Your Rights Records」に出店を依頼、レコード、古着、雑貨を販売することに。
②は、やはり懇意の彫刻家 森英顕さんにアートワークを実施してもらうことに。

これで、3つの枠組みは完了。チラシも配りつつ、準備を進めます。

そして、当日!

扉が開いていると、色々お声をかけていただけて、ありがたいけれど、準備がギリギリ…

10:00のオープン前から、テレビ局の取材が入ったり、地元の方が来てくださったり…とワタワタしながら、必死で準備をして、なだれ込むようにOPEN!

「えっ、めっちゃ人が来るんだけど…」
(思わず口からついて出た…)

思った以上に、お客さんがたくさん!!

川尻の通り沿いとは言え、思わず通り過ぎそうな、しかも5年前に廃業した銭湯跡です。
ごめんなさい。正直そんなに来ないだろうと思ってました…。
だから、SNSの拡散もしたし、テレビ取材もお願いしたり、ラジオのイベント枠で案内したりしました。

「あれ?お客さん、途切れないやん?」

オープン特需かな?と思っていたら、減らないし、むしろ増えている。。。
そして、駄菓子を詰め放題にしてしまったが故に、オペレーションが若干かかる上に、私が目算を誤って(詰め放題の袋のサイズが大きすぎた)駄菓子足りない…

アンケートに回答してくれたら、駄菓子詰め放題!

受付と駄菓子屋さんがジタバタやってる元脱衣所…それに対して、まるで誂えたかのように完成していた元浴室がこちら

元男湯「Know Your Rights Records」

浴槽に入ってレコードをディグってほしかったけど、高さ的に合わないので、古着を入れた店主
もしや洗面所の高さに合うのでは?と乗せてみて、高さがマッチしたとき、
思わず店主と快哉をあげましたよね。そんなことをやってくれる、イカした店主が右端です。
全景こちら。BGMは、持ち込んでもらったレコードプレーヤーから。
反響する浴室に、メロウなR&Bが完璧な空間を作り上げてました。

雑貨に、古着、そしてレコード
湯舟を何とかカッコよく使えないかと思い、何故かハンガーラックを置いてみたり…
何より、お風呂の椅子に座ってレコードを見るというのが、構図としても面白い上に、レコードを見るのも面白い、ということで、かなり長居して下さった方もいらっしゃったよう。
「イベントにしては、かなり売れましたよ、レコード」とは店主の言。
Know Your Rights Recordsは、三角西港の近くで不定期営業をしていますので、興味のある方は、ぜひ行かれてみてくださいねー!

元女湯「木彫アートワーク」

キツネ設置完了
座り込んで動かない子供も。
こんな近くで見られることはないので、本人にとっても刺激的だったそう。
爽やかな感じで彫ってますが、午後からの西日でサウナ状態だったそう…
湯舟に落ちる木屑。この木屑をもって帰る人もたくさん。

実は、この彫っている木は、熊本地震の際に倒壊した熊本城の楠。
楠は、香りが強く、削った木屑にも香りが残ります。
お湯を張ることはできないけれど、湯舟に木屑が溜まっていくことで、「楠の湯」を連想してもらえないかということで、始めたこのアートワーク。
思惑通り、浴室内には楠の香りが立ち込めました。

元々全く関係のないイベントで、お互い主とは違う仕事をしている時に出会った彫刻家の森さん
幾度かイベントでご一緒するうちに、「アートワーク」や「アート」ということを人に伝えることへの情熱をひしひしと感じていました。
「湯舟で木を彫ってたら、面白くない?」という私のバカみたいな発言に、乗ってくれて、ほんとに粗で彫ったキツネを持ってきて(粗彫りをしておかないと、一体なんなのか分からない&チェンソーを使うのは危ないので)
湯舟の中で、ほんとに彫る姿。
実際に設置して、彫っている姿は、カッコいいんですけど、ある意味、笑えて笑えて…。

本人は、「意外にマッチしてましたよね?」と笑っていましたが…
冷静に見ると、ものすごく違和感あります!(レコードも一緒ですが)
正確に言えば、ものすごく変なことさせてる自覚が、私にはあります!

大人も子供も興味津々

木彫りもレコード販売も、当たり前ですが、銭湯でやることではありません。確かに今は廃業してるけれど、正直、湯舟はない方が、どっちもやりやすい。
至る所に段差はあるし、配管はそのままだし、しかも電気もなければ、エアコンなんてもちろんないので、暑いし、寒い。
それでも、この瞬間、冨乃湯は、冨乃湯でありながら、Know Your Rights Recordsのお店であって、彫刻家 森英顕のアートワーク会場だった。
それは、どういうことなのだろう?と終ったあとの私は考えています。

場の空気感は、自分たちが作るものであって、その場がどういう場所であっても、限定されることはないのだなと、次の内容を考えながら思っています。
分かりにくいですが…
どう考えても違和感のある空間が、ある意味おかしくて仕方なくて、人も多いし、色々大変なのだけれど、楽しくて仕方ないような、そんな空気感が出ていたのだと。

大人も子供アンケートに答えてくれて、その数200超え!
アヒルは人気
西日が差し込む完璧なショット

1日限りのプレイベント終了。
このプレイベントでのアンケート結果を踏まえて、いよいよ実証実験が始まります。

このイベントに来てくれた知人の感想がとても私には響きました。

「何ともカオスでありながら、どこか馴染んでいて、わくわくする空間」

このカオスな状態を、それでもまとまっているように見せるというのが、私っぽいなとその人は評したわけですが、特に私がというわけではなくて、「どこか馴染んでいて」というのは、やってる側も参加する側も、楽しい!というのが、きっと伝わったからなのだと思います。
まぁ、でも、やっぱりカオスに見えてたか…(笑)

次は、9月と10月予定です!乞うご期待!


【オフショット】

今回、私が1番好きな1枚。主役2人。
ついでに浴室の仕切りの低さがよく分かるショット。
瑞鷹様より差し入れいただきました!私が注ぐと酒にしか見えないと言われるやつ…
そして、雰囲気のある写真といつもアイデアをくれるカメラマンの竜馬さんに感謝を
この構図カッコいいな。



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