自分の気質にあった生き方

(昨日の続き。)

この神田橋先生の言葉を読んでいて、一番心に残るのが、自分の気質にあった生き方をするのがいいよ、というメッセージです。

例えば、きちんとするのが窮屈な人は、ねばならない、は、できるだけ少ないようがいい。蝶々のようにふら〜っと自由な生き方があっているなら、そういう生き方をしたほうがいい。気分の波がある人は、気分屋的に生きる。

そういった、メッセージに、とても安心感を感じます。


発達障害の場合でも、本人に<うまくできない人>の烙印が押されていれば、周りから要求が来なくなる。だから、<ヘンな人>としてそれなりに適材適所みたいになるでしょう。とりあえずボクが大人の発達障害の治療の根本に置くのは、<適材適所>なんです。本人にできる範囲の、場と課題を与えて、本人がそれに一所懸命取り組んで成功すれば、本人の才能も伸びるし、うまくいく。

発達障害があって、どこでも仕事にならなかった公務員さんが、一人きりではたらく、機械を管理する部署に配置転換してもらうと、とてもうまくいって優秀な管理者になられた、というとても印象的なエピソードも紹介されています。

適材適所がうまくいくと、発達障害の人は技術者として伸びていかれますから。だから、近頃は後輩に教える機会が出てきたそうです。技術指導。技術でつながることは、できる場合があるから。これが、大人の発達障害の治療モデルなんです、ボクの。

今まで問題とされてきたものが、全然問題じゃなくなる、この感じがとてもいいなと思います。

そして、この自分の気質にあった生き方をする、そうすることを許すっていうのは、しんどくならないために、幸せに暮らすために、とっても大切だな、とすごく思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?