自分を証明する手段を少し具体的に考えてみよう
この記事は、Podcast「にゃおのリテラシーを考えるラジオ」の2021年12月22日に配信したものの書き起こしです。
にゃおのリテラシーを考えるラジオ
読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書と IT 時代の読み書きそろばんを中心に様々な話をしています。
今回のタイトルは自分を証明するものを少し具体的に考えてみよう。
身分証明書の仕組みです。
あなたも身分証明書を何か 1 つは持っていますよね? 割と代表的なものは運転免許証でしょうか?
運転免許証は自動車を運転できる資格があることを証明する書類です。
本来、身分証明書とは違うものです。
なぜそれが身分証明書になるのか考えたことありますか?
それは運転免許証を発行してもらうには、車を運転できる技能を証明するだけではなく、住民票を提出したり、警察署や免許センターに定期的に出頭して正しい住所を提示した上で面通しをし、免許証に顔写真を載せる必要があるからです。
警察は犯罪を取り締まる機関ですから、不正をすればすぐに手が後ろに回るという想像してしまうので、そこで不正をするのはかなりずぶとい神経が必要ですよね。
だから、本人を証明する書類として信頼性が高いと思われているわけです。
本人を証明する必要がある時は、自分の顔と免許証の写真をざっと確認してもらえば一応の証明になります。
現物同士を見比べることができるのが一番安心ですよね。
でも、これはネット上だと結構難しいのです。
最近は免許証を顔の横に持って写真を撮って、それを送って本人確認をするケースがありますが、よく考えると結構不正ができる余地があります。
今はスマホのカメラもかなりの解像度になっていますが、低い解像度で撮った写真の免許証の写真と本人の写真を見比べて本人と特定するのは多少無理があると思いませんか。
ではどうするのがいいのでしょう。
結論から言ってしまいます。
本当は運転免許証の中に警察が発行する証明書のデータを入れておいて、運転免許証をスマホで読み取って、本人しか知らないパスワードを入力すると、その証明書が送られるようにするんです。
その時、送られた証明書が正しいものであることを確認するシステム的な仕組みを組み合わせます。
正しい証明書が送られてきたことが検証できたら本人が操作していると考えるのです。
もちろん、誰かが代理で捜査している可能性はありますが、免許証そのものとパスワードの両方を本人の承諾なしに手に入れることは難しいでしょうから、これで本人確認ができたと考えることができます。
やることはスマホに免許証をかざしてパスワードを入力するだけです。簡単でしょ?
実はこの方法、運転免許証では提供されていませんが、もっと汎用的に使える仕組みとしてマイナンバーカードが作られているのです。
いずれは本人を証明するマイナンバーカードシステムに運転免許証も統合される予定です。
では、この仕組みを確実なものにするには何が必要でしょう。
そう、マイナンバーカードの本人確認を確実にするために、どこかに出向くというようなことは当面必要ということになるでしょう。
ちょっとややこしいと思うかもしれませんが、自分を証明する手段について、ぜひ考えてみてください。
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ではまた。
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