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「できるようになってから。」は来ない

「さあ、明日からこのプロジェクトに参加してブランディング戦略を練ってください。」と言われたらどうしますか?

「えー、ちょっと待って。そんなのいきなり言われても無理だよ!」ってなるのが普通だと思います。

僕もそう思います。特に僕は完璧主義的な側面があるので、ちゃんと準備して臨みたい人なんですよね。

でもそれは無理で、不完全な状態でもなんとか飛び込んでもがく中で人は成長するんだってことに最近気づきました。

そこのやばい状況でも押しつぶされずにもがく、胆力と体力は重要ですね。

結構年上の友人、まあ彼はもうすぐ定年を迎えるんですけども。勤勉な彼がこんな話をしてくれました。

昔難しい哲学書を開いた。
当時20代の自分には難解な内容で、書いてあることが全然理解できなかった。
これは恐らく、もう少し人生経験を積んでから読まないと理解できないだろうと本棚にそっと戻した。
30年後、なんとなく本棚の隅に置いてあったその本を読んで愕然とした。
30年経ってもその内容についてはその時と全く変わらず、理解できなかった。
でもよく考えるとそれは当然だ。ずっと違う事をしていたんだから。
何年経とうと、それを理解しようとしないとそれが分かるようにはなるはずがない。

これ、彼が何気ない日常の中でしれっといった言葉でしたが僕は結構響いたんですよね。

例えば留学に行こうと思ったけども、英語が全く喋れないから少し勉強してから行こうとか、今はお金がないから溜まったら行こうとか。

でも行こうとしないと英語は勉強しないし、本気で行こうとしないとお金は貯まらなさそうじゃないですか?

僕も思い当たる節がいくつもあったんですよね。

失敗が怖くて、もう少しレベルアップしてから、もう少し経験を積んでからみたいに挑戦を諦めてしまう事。

でもそれではいつまで経ってもできるようにならない。時は解決してくれない。

もっと悪いのはできるようになった時にはその流れはやってこないかもしれない事です。

だから波がきたら乗れそうになくても、荒波に入っていって乗ろうとすること。

それしか方法はないんだなと。

いつまでも浜辺でサーフボードを作っていても波には乗れないし、浅瀬で練習を重ねて完璧を目指している間に波は行ってしまう。

波がいつ来てもいいように鍛錬しながら、波が来たら不完全でもとりあえず乗れ。

これが最近学んだことです。

これを友達にも言ってみました。

彼はすごくストイックで大学2年生で熟を経営しながら利益を出すに至っていますが、将来的なビジョンをうまく描けないというのです。

今見えているものの解像度が低くて細かい部分を描けないと。

もう少し先になって、経験を積まないと見えてこないんじゃないかと。

だから僕は、「描けなくても描かないといけない。そこに黒の画材が欲しいけど自分の手もとにないなら、他の色ででも描かないといけない。奥の方がぼんやりしてて見えなくても、ぼんやりしている中で見えているものを描かないといけない。描けるようになるのを待っててはいけない。」と彼に言いました。

我ながら自分が出来ていない事を人に言うのは心が痛いし、自分が聞いてて耳が痛い事ですが、彼はすごくちゃんとそれを受け取ってくれたようです。

不完全でもそれをどうにか乗り越えようともがく毎日に幸せを見出したいものです。

さあ、今日はここまで。


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