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【詩】灰かぶり

午前零時になったら魔法がとける

とけるけれども

とけてしまってもいい

そう思った その理由は

「ただお洒落がしたかった」

それだけだったんです

白粉、口紅、髪飾り
リボンにドレスに、下ろし立ての靴

姉さんたちの真似をして

お洒落がしたかった

「ただお洒落がしたかった」

それだけだったんです

姉さんたちに

あんなことをさせる

そんなつもりは

爪の先から かかとの端まで

まるきり

なかったんです。

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