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文化系の謎キャリア・インタビュー⑨ おきんぱつさん キラキラしたエンターテインメントの裏に迫る

(記事担当:田中舞香)

はじめに

近年あらゆる業界で注目されているInstagramやYouTube、Tik Tokなどの「動画投稿」。私、田中自身も毎日視聴している中で出会った、絵の完成過程を動画にして投稿されている「おきんぱつ」さんに今回は取材を依頼した。おきんぱつさんは2023年1月頃にTik Tokで動画投稿を始め、現在(2024年3月/23日時点)では170ほどの動画を投稿し、多くの人にエンタメを届けられているます。InstagramでもTik Tokの動画で完成した絵たちを載せながら、ストーリーズではおきんぱつさんの素が垣間見られるようなコンテンツを発信されている。さて彼女は何者なのか? 、絵を描くアーティストなのか、、動画を投稿するクリエイターなのか、はたまた違う職を持っているのか? 。謎過ぎる「おきんぱつ」という人物に迫る。そして「クリエイター」と「ファン」、「エンタメ業界のキャリア先輩」と「エンタメ業界を目指す後輩(田中)」の関係性から、現在の活動内容や今後のエンターテインメントについてお話を聞く。

おきんぱつさんの作品その1

田中(以下「田」表記):初めまして……本日はよろしくお願いいたします……!

おきんぱつさん(以下敬称略「お」表記):初めまして~お願いします~!

田:こういった取材とか初めてで緊張しているんですけど……

お:私もこういうの初めてで緊張してます~、初めて同士!

まずはTik Tokフォロワー数約1.8万人で「○○な人」といった毎回独特な絵柄の人物画や動画での発言・言葉のセンスから多くの人に愛されているおきんぱつさんに、近年一般人でも「バズる」可能性があるSNSにおいての周りと差をつける意識の向け方や扱い方を聞く。

SNS活動について

田:SNS活動(Tik Tok)を始めたきっかけを教えてください。

お:きっかけは、とりあえず YouTubeとTik Tokで迷って、次に ショートか長尺の動画か迷って辿り着いたのがTik Tokであっただけで、「始めよう」と思って始めたというより、選択して選択してたどり着いたのがTik Tokだったってだけです!

田:YouTubeを始めようとは今のところ考えられていないんですか?

お:そうですね、YouTubeはもっと有名になってから始めたいなって感じ……!

田:それはなにか思惑というか考えがあって…… ?

お:そうですね、すべてのSNSを分けたくて。Tik Tokは「絵」で、YouTubeには素の「おきんぱつ」を流したいなと思っていて。でもそれをするにはまだまだ有名にならないとなと思って今は保管しています。

田:Tik Tokでも動画内で素がちょくちょく見れていますよね(笑) ユニークな方だなぁといつも楽しく見てます!

お:えぇ~有難うございます!ちょっとだけ(笑)

田: 動画の構成で気を付けていることはありますか?

お:(動画を見てくださっている方に)不快にならないように気を付けています。 結構素はダークな部分が多くて、街中でただすれ違う人にも「何やあのおばはん」とかマイナスな言葉をすぐ思っちゃうんですよね(笑)だけど(そのままのダークな部分を表現すると)不快になるので面白く変換しています。

田:結構動画内の言葉のセンスも独特だと感じるのですが、これも不快にならないように考えられているんですか?

お:あまり公表したくなんですけど……がっつり台本があります…… 。 ノートにまずびっしり書いて、次にパソコンで失礼でない言葉がないか入力しています。

田:そうだったんですね!最近コンプラとか異常ですぐ炎上しますしね……。

お:そうなんですよ~もう怖くて……(笑)

田: そんな動画作りで大変なことは何ですか?

お:やっぱり台本作りですね。常に考えてます、おきんぱつでの活動のことは。一日一回はメモを開いてちょっとでも面白そうな単語は書くようにしていますね。

田:アイデア帳!めっちゃ気になります、!

お:えーっと今日書いたのは…… 「お寺兼パチンコ」。

田:お寺兼パチンコ!?!?(笑)

お:こんな感じでよく分からん単語をとりあえずばーと書 いてまとめていく感じです。

田:単語を数珠つなぎで(言葉を)作っていくんですね! なんか私は大学でプロデュース学とか学んでいるんですけど、ゼロから1を生み出すのに苦戦してて、苦手で……。

お:私もゼロから1は出来ないと思ってて、なんか苦手で。私は見たもの、情報を入れたものを合わせているだけで。ゼロから1はできないっ……!

田:難しいですよねぇ! なんか学科の教授がプロデュース学の授業で言ってたんですけど、「既存知×既存知=イノベーション」って言ってて。この考え方、生み出し方はまさにおきんぱつさんがされていることだなと今ふと感じました!

お:えぇ。ありがとうございます~。書いとこ……(メモメモ……)うれしい~。

そんな動画のメインである「絵」。次は絵のこだわりや思いを聞く。

おきんぱつさんのTik Tok投稿

「おきんぱつ」としての活動の原点について

田:絵を描き始めたのはいつになるんですか?

お:多分小1です。なんか絵に対して「よし始めよう」と思って始めたんじゃなく、ずっと絵と一緒にいたって感じです。あんまり思い入れも無く、ここまでやってきたって感じです(笑) 当たり前すぎて別に深い感情も無くて気づいたら絵を描いてるみたいな。

田:え!めっちゃ早いですね!今の(絵の)スタイルを確立されたのはいつごろですか?

お:多分……中一。目が離れているんですけど、私の絵って。目が離れている画風になったのは中一くらいですね、もう落書きから始まったんですけど。

田:結構早い段階で既にこの独特な絵のスタイルを確立されていたんですね!

お:結構運任せでやっています、絵は! 例えばタイトルを見て「この人だ」と思いながら描いてるんじゃなくて……適当に描いています !

続いてはSNS活動をされている傍ら本業でもエンタメ業界に就き第一線で活躍されているおきんぱつさんに「エンタメ」についての思いや熱意、今後のエンタメについてを聞く。

おきんぱつさんの作品その2
おきんぱつさんの作品その3

これからの「エンタメ」について

田:長いことしている趣味を動画にして私たちにエンタメを提供されていますが、 また別に人前に立つエンターテイナーとしての本職を持たれてると聞いてます。その 中で個人の活動とお仕事を並行して行う事で大変なことはありましたか?

お:こんなことを言うと「なんだよ」って思うかもしれないんですけど、Tik Tok の活動がネタ帳というか……ネタを描いているという感じです。今は(ネタを)溜めている段階というか、Tik Tok で面白い言葉とかを溜めてそれをネタに繋げるという感じなのであまり分けたりとかはしていなくて……結果いい感じになっていますね。

田:Tik Tok で得た知識、アイデアを本職に還元して繋げられているんですね! その中でおきんぱつさんは本職であるエンターテイナーとしてのお仕事とSNS活動でのエンタメ参入で深くエンタメに関わっていると思われますが、エンタメの未来、エンタメの変化に対する心構えについて何かお考えはありますか?

お:選択肢がめちゃくちゃある時代なので、とりあえずいまはSNS(媒体)とかリアル(現地)を柔軟にやりたいなとは思っていて。SNSで有名なった人とリアル上で有名になった人とは色がまた違うくて……周りの反応とかも違うくて……それを(私の活動で)一つにしたいなとは思っています……!うー答えるの難しい!

田:難しいですよね、すみません!(笑) エンタメって言っても幅広いですもんね。

お:難しいです。でも尖りたくはないなとはすごい思います。やっぱり(SNS活動をしていると)職場で周りから「わ!ティックトッカーや!」とか言われるんですよ。でもリアルを一番には考えていて。なので色んな方向に出していきたいとは思っています。

田:SNSが主流になっているなかでも、しかもSNS活動をされながらもリアルを大事にされている事が凄く素敵な考えだと思いました。

お:ありがとうございます。

田:私、軽音楽部でライブとかをよくしているので「リアル」に重きを置きたくて、エンタメ業界に(希望通り)就職出来たらそういったSNSとかVR空間とかが進化している中でも「リアル」の場作りをしたいと思っているので、おきんぱつさんとも是非一緒にお仕事したいです!

お;えぇ 一緒に……!エンタメ作りましょう!

おきんぱつさんのパフォーマンスの様子その1
おきんぱつさんのパフォーマンスの様子その2

最後に、エンタメ業界を目指すキャリア後輩へ一言

お:ほんとに私が言える事じゃないんですけど、とりあえず成功者の言葉とかいろんな人の言葉とか信じすぎないで自分の「やりたい」こと、「自分自身」を信じてほしいっていうのがありますね。ほんと……言うてるだけなんで(笑)。成功者とか偉い人たちの言葉は今そこにいるから言える言葉であって私たちとはまた別なんで。だから自分しか信じないでください!!!

田:はい!本日は取材協力ありがとうございました!またお仕事でご一緒できるように就職活動頑張ります!

今回取材といった形でずっと動画を見て応援していたおきんぱつさんに、SNS活動の裏側やエンタメ業界に対する思いを聞けたことで、より自分自身の就活の活力となり、また学びにもなった。エンタメとは一言では言い表せないほど幅が広く深い。その中でも時代は進化し、メディアの力が強い中でSNSを駆使しながらも「リアル」を大切にされているおきんぱつさんの考えには習うべき点が多くあった。そして「自分自身」を信じて行動する芯の強さに凄く惹かれた。

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