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本棚にある本、最近読んだ本などを記録します。

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最近の記事

ほんの記録|2月前半の5冊

『編めば編むほどわたしはわたしになっていった』 三國万里子 ニットデザイナー・三國万里子さんのエッセイ集。 帯に、吉本ばなな氏からの「文章がうますぎる」というコメントが寄せられているのだが、ほんとにそのとおりで、「ああ、いい文章書かはるな…」としみじみ呟いてしまうエッセイだった。 前書きで、(書かないと)「自分から言葉が消えてしまいそう」になり、書くことは「解放」だと 語られている。 このエッセイにおける文章の「よさ」は、筆者にとっての書くことの切実性に由来しているんだ

    • ほんの記録|1月後半の5冊

      『源氏物語の教え もし紫式部があなたの家庭教師だったら』 大塚ひかり 「女性が幸せをつかむには?」 紫式部が自身の苦い思いと経験を込めて紡いだ源氏物語から教わる、生きる指針。 浮舟を「人間として扱わなかった」薫と柏木。 自殺未遂ののち、死にきれず瀕死で横たわる浮舟を見つけ、「これは人だ」と宣言し、助けた横川の僧都。この対比のすさまじさよ。 源氏物語や紫式部日記のなかで繰り返し出てくる「人数(ひとかず)にも〜」という表現。 人間の数にも入らない、つまり人間扱いされないとい

      • ほんの記録|1月前半の5冊

        『たゆたえども沈まず』 原田マハ 19世紀末のパリ。日本美術を売りさばく画商・林忠正と助手の重吉。無名のゴッホと、彼の才能を信じ支える弟の交流を描く。 年始の博士ちゃんで芦田愛菜さんが言及していた本。面白そうだったので図書館で借りてきた。 若い頃と比べて物語を読まなくなったけど、実在の人物や実際の事件を題材にしたものは今も好き。 印象派の絵画を壁に掛けたときの、「新しい窓ができたよう」という表現など、絵を見る喜びってこういうことだなと思う場面がたくさん。 事情があ

        • ほんの記録|12月後半の5冊

          『地元に行って、作って、食べた 日本全国お雑煮レシピ』 粕谷浩子 お雑煮研究家・粕谷浩子さんが、全国を巡って、作って、食べたお雑煮のルポルタージュ。レシピ付き。 聞いてるだけ、読んでるだけではわからない。 自分の足で行ってみないと、本質は見えないんだということがよくわかる一冊だった。 お雑煮は、「県」単位じゃなくて、下手したら「集落」単位で違うもんなんだな… 私の作るお雑煮は、白味噌きな粉雑煮。 粕谷さんの本では、奈良・吉野のお雑煮として紹介されている。 我が親族は

        ほんの記録|2月前半の5冊

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          ほんの記録|12月前半の5冊

          『暮らしの文藝 片付けたい』 片付けにまつわるエッセイ・小説のアンソロジー。 作品によって字体や段組みを変えたり、豆知識的なコラムが挟まっていたり…アンソロジーを読む楽しみを感じられる一冊。 年末の大掃除に倦んだときに、開いてみるとスッとする。 私は、有吉玉青さんの『二十年目の大整理』が好き。 『女二人のニューギニア』 有吉佐和子 有吉佐和子、友人を訪ねてニューギニアの奥地へ。紀行文とは名ばかりのサバイバル記。 行ったきり自力では帰れない過酷な地へ、無知が祟って否

          ほんの記録|12月前半の5冊

          ほんの記録|11月後半の5冊

          『乙女の密告』 赤染晶子 芥川賞受賞作。アンネの日記をテーマにしたスピーチ大会の準備に励む女子大学生の間に、黒い噂が流れ…。  昨年発売された赤染晶子さんのエッセイ集『今日はじゃむパンの日』が読みたかったが所蔵されておらず、書架にあったこちらを借りてきた。 公式あらすじ及び、おごそかめのタイトルであることに隠れて気付かずにいたが、これは今、相当おもしろいものを読んでるぞ…(しかもfunnyのほうで)と口角が上がりっぱなしであった。 エッセイは相当おもしろいと確信。買お

          ほんの記録|11月後半の5冊

          ほんの記録|11月前半の5冊

          『女芸人の壁』西澤千央 女性の芸人へのインタビュー集。 取材を受けてくれた人と同じくらい、「オファーを断られた」人もいるよう。 断った芸人さんも、語りたいことはあったんだろうなと思う。私もこの人の話、聞いてみたいなという人がいる。 特別な覚悟がなくても、この種のインタビューで自分の思うことを言える世界になったらいいな。 『お客さん物語 飲食店の舞台裏と料理人の本音』稲田俊輔 料理人でもありお客さんでもあるイナダさんが見てきた、飲食店の悲喜こもごも。 これは新書で出

          ほんの記録|11月前半の5冊

          地球の果ての歩き方

          地球の歩き方シリーズ。 世界にあるさまざまな果ての地を、写真と雑学をまじえて紹介しています。 ガイド本なので、緯度・経度や、日本からの行き方も(ハードすぎておまけ程度ですが)記載されています。 私は、どうしても人間が作ったものに興味を感じるんだなぁということを実感した。 時の果ての地として掲載されている、遺跡や廃墟のところを繰り返し読む。 長い時をかけて作った都市を捨て、人災で住めなくなった土地を捨てて、未来のもしものために巨大な植物の種子保存庫を作る。 人間って変。

          地球の果ての歩き方

          吟遊詩人ビードルの物語

          ハリー・ポッターシリーズのスピンオフ作品。 最終巻、死の秘宝に登場する本。 魔法界の子どもたちのために書かれたおとぎ話で、マグルにとってのシンデレラや眠り姫のようなもののようです。 スピンオフであることをわきにおいて、単なる童話として読んでもおもしろい話だった。 物語を昔話っぽくみせる要素ってなんやろう?と考えながら読む。 残酷さ。 つじつまが合わないとこ。 一見、教訓がありそうなとこ。 おすすめ度  ★★★☆☆ 本棚に必要度 ★☆☆☆☆

          吟遊詩人ビードルの物語