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【正直キツ過ぎ】マレーシア→シンガポール夜行バスの旅レビュー

スラマッパギ
マレーシア在住1年9ヶ月の駐在妻です。

先月夫婦でマレーシアからシンガポールに旅行してきました。

マレーシアからシンガポールへの移動は夜行の高速バスを利用しました。

知り合いから聞いた話やブログで読んだ体験談から「バスで快適に行けるんだ♪」などと考えていました。

実際相当きつかったです。

マジできつかった夜行バス

・マレーシアからシンガポールへの移動手段

マレーシアとシンガポールは隣国同士です。

シンガポールは「シンガポール島」という島からなります。
隣国マレーシアとはジョホール海峡で隔てられていますが、マレーシアとシンガポールを繋ぐ大きな橋が架けられており、車や電車で移動することが可能です。

よって、
マレーシアからシンガポールに移動する手段は
・飛行機
・自家用車
・高速バス
・電車
などがあります。

今回、シンガポールに旅行するにあたって知人から
「私はよくシンガポールに行くけど、バスで行ってるよ。
飛行機とさほど所用時間も変わらないし、空港で待たなくていいし、運賃も格安で済む。
快適だしオススメだよ。」
と聞いていました。

ネットで色々調べても
「マレーシアからシンガポールまでバスでラクラク行けました♪」
的な記事が複数見つかったので、我々もバスで行くことにしたのです。

それが全ての始まりでした…

・バスの予約

バスの予約サイトは何種類かありましたが、今回はOnline Bus Bookingを利用しました。

深夜発のバスがなかなか本数が無く、こちらのサイトで手頃なものがあったためです。

予約自体はそれほど大変ではありませんでしたが、サイトのユーザビリティは良くありませんでした。

バスの検索欄にチェックを複数入れるとフリーズしてしまい、イチからやり直しになってしまうのです。

だいぶイライラしつつ、なんとか無事に予約を取りました。

予約完了のメール。
往復大人2枚、ちゃんと予約取れてよかった〜!
往復、大人2人でRM410。約14000円。
1人あたり往復で7000円!安い!!

飛行機だったら時期にもよるが1人当たり往復で
2万円くらい(マレーシア航空)する。
バスは圧倒的に安い!

・TBSから出発

TBSという大きなバスターミナルがあり、大体の高速バスはこのターミナルを経由します。

高速バスはTBSの他にもKLセントラル(駅)などを出発地とするようですが、
今回はチケットの発券もしたかったためTBSから乗車することにしました。

午前2時、モントキアラを出発。
自宅からグラブで約20分、TBSに到着しました。

バスは3:45発でしたが、チケットの発券などもあるので1時間以上前には乗り場に着いていてください、と注意書きがありました。

正面入り口。
チケット発券カウンター。
深夜でもちゃんと受付スタッフがいました。

ここで受付の人に予約したバウチャーの
PDFを印刷したものを見せると、
チケットを発券してくれました。
手前にあるのが発券したチケット。
奥に持っているのはあらかじめ印刷しておいた
予約バウチャーのPDF。
バウチャーは無くても良いのかもしれませんが、
あった方がスムーズかも。
出発バスの予定が電光掲示板に表示されています。
ここに私たちの便は表示されてませんでした。不安。
TBS内にはコンビニや薬局など、
買い物できる場所が様々ありました。
深夜でもコンビニはちゃんと営業していて助かりました。
ここでちょっとしたおやつと飲み物を買いました。
バス乗り場へのゲート。
18番乗り場へ向かいました。
しかし、ゲートの調子が悪いのか、チケットをかざしても一向に改札が開きません。
なんとかスタッフを捕まえてゲートの不具合を伝え、
通してもらいましたが、
深夜ということもあり全然スタッフがいなかったので
とても焦りました。
誰か常駐させておいてくれ。
ゲートを通った先の待合所。
ここにも予定されたバスを表示する電光掲示板があったが、そこに我々が乗る便は表示されておらず…
バスは時間通りに来ないし不安が募る。

・バスに乗る

4:00バスに乗車。

予定時刻の3:45を15分オーバーしてバスが到着。

もしかしてバスが来ないんじゃ無いかとヒヤヒヤしていたので一安心しました。

キャリーケースをバス1階部分のトランクに預け、2階の座席に着席する。

マッサージチェアのような質感の座席。
実際マッサージ機能が付いていた(ガタガタ揺れるだけ)。
背もたれが140度くらいまで倒せるのと、フットレストが付いていたので姿勢はかなり楽。

フットレストは使い方がわからず、
夫はフットレストを出せなかったし
私はフットレストが出っぱなしでしまえなかった。
めちゃめちゃ冷房が寒い!!!
冷房の噴射口を閉めても寒い!!
飛行機より寒かった。本当に凍えた。

私は長袖ジャージとブランケットとストールとカイロを持っていたからギリギリ何とかなったが、
夫の上着は薄手のパーカーのみだったため、
朝方になると風邪をひいてしまった。
朝日の光とともに夫から「風邪薬持ってきてる…?」
と聞かれたときの絶望感たるや…
夫は窓側の席だったが、
窓がバリバリに割れていた。
緑色の養生テープで補強されていたが、かなり深くて大きなひび割れが広がっている。

朝方明るくなってから気づいたが、だいぶ危ない。

途中、休憩で停車が1、2回あった。
眠かったのと、尿意はあったがサービスエリアのトイレを深夜に使いたくなかったので(防犯上)あまり覚えていない。

・降車、出国手続き

8:30 ジョホールに到着。

ここで全員降ろされた。
マレーシアからの出国手続きのため一時降車し、
手続きが終わったらバスを乗り継ぐのである。

ドライバーが電話番号を見せてきて
「これがおれの電話番号!
皆、この建物で出国手続きしておいで。
バス乗り場でまた会おう。
場所分からなかったら連絡してくれ。」
と告げ、一時解散。
みな出国の手続きのために建物へ向かう。

ドライバーからは、乗り継ぐバスの車のナンバーも告げられず…
どこの乗り場で待てば良いのかも告げられず…。
「これでバスの乗り継ぎ出来るのか!?」
めちゃめちゃ心配になった。
とりあえず、他の乗客たちから離れないように自分達も移動する。
出国ゲート。
空港のイミグレのような場所で、
パスポートを見せればすぐに通れた。
時間が朝だったこともあり、あまり並ばずに済んだ。

・バス乗り継ぎ1回目

出国手続きの後、どこに行けば良いか分からず、とりあえず他の乗客に着いて行くと、他の乗客も乗り場が分かっていなかったので、うち1人がドライバーに電話し、乗り場を確認した。

皆でゾロゾロと乗り場に到着し、皆地面に座り込んでバスを待ち始める。

(ここでお手洗いに行ったがだいぶ汚かった。後悔。)

「本当にここで待っていれば乗り継ぎのバスが来るのだろうか」
不安でしょうがなかったが、約15-20分ほどでバスが来た。

先程まで乗っていたバスとは、
バスの車両もドライバーも変わっていた。

他の乗客がドンドン乗って行ったので、
このバスに乗れば良いんだなと分かったが、
自力ではどのバスに乗れば良いかは絶対に分からなかった。
この写真だけ見ると綺麗そうだが、
めちゃめちゃタバコ臭かった。
あと、窓のカーテン全部ビリビリに破かれてた。
疲れた体にヤニ臭さがしみる。
快適とは程遠い車内だった。

・降車、入国手続き

9:00 シンガポールへの架け橋を渡る

バスでマレーシアからシンガポールへの架け橋を渡る。

9:20 シンガポール ウッドランズ・チェックポイントで入国手続き

シンガポールへの入国のため、今度は入国手続きが必要。
入国手続きのゲート。
全部自動ゲート化されている。
せっかく行列にならんだものの、「SGアライバルカード」の申請をしていなかったため通れなかった。
スタッフに
「入り口の近くで申請できるからやってきなさい」
と言われた。

アライバルカード、存在は前もって知っていたが
「マレーシアのビザ持ってるし、申請の必要無いんじゃね?」などとタカを括っていた。

シンガポールに入国するすべての方が必要だそうです…。

・名前、生年月日
・パスポート情報
・滞在期間
・滞在先
などを入力してアライバルカードの申請完了。
スマホで10分とかからず手続きできました。
無事申請が通り、こういうPDFがもらえた。

・バス乗り継ぎ2回目

10:10 入国手続きを終えて2度目のバス乗り継ぎ

手続きでまごついてしまい、他の乗客と離れてしまったが、バスプールに行くと先程のドライバーを発見。
無事にバスを乗り継ぐことができた。

しかしここでトラブル発生。
乗客の女性とドライバーが喧嘩をしている。
女性がめちゃめちゃ怒っている。
何があったのか全く分からなかったが、ドライバーに対し
「You are not professional!!!」と怒鳴ったり、めっちゃ煽るボディランゲージをしたり、最終的には返金を要求したり、穏やかでない。

運転手はやれやれと相手にしていない様子だがバスが発車してからもしばらく2人で怒鳴り合っていた。

疲れた体に怒号がしみる。

・到着

11:00 シンガポール ラベンダー駅到着

約7時間もの所要時間を経て、目的地のラベンダー駅へ到着。

やっとバスから降りれたという安堵でいっぱい。
降車してもなお女性とドライバーの喧嘩は続いていた。
シンガポールの駅の綺麗なこと…
電車での移動はとても便利でした。
交通系ICカードを買わなくても、
クレジットカードをタッチして改札が通れる。
ラベンダー駅からタンジョンパガー駅へ移動。
11:30 目的地であるホテルに無事到着。
2人ともクタクタ。

・夫、体調不良

バスの移動後、夫が風邪をひいてしまいました。

平日の仕事で疲れが溜まっていたのと、
極寒の車内での長距離移動がトリガーになってしまったようです。

今回の旅の目的、二郎系ラーメン。

これを食べた後夫は力尽き、
「寒い」と震えながら顔面蒼白で脂汗をダラダラ流し、
ホテルで寝込んでしまった。

楽しみにしていた二郎系ラーメンがマジで美味しかったのがせめてもの救い。

・復路はキャンセル

翌日になっても夫の風邪は続きました。

しかし1泊2日の旅行のため、今日マレーシアに戻らねばなりません。

この体調不良の中また7時間の極寒バスに乗るのはムリ。
ということで急遽飛行機を予約。
2人で片道4万円弱。

バスはキャンセルできなかったため、料金は返ってきませんでした。

それでも何とか無事に自宅に帰れたので、本当に良かったです。

・感想

色々と勉強になったバスの旅でした。

感想としては、本当にイチ個人の意見ですが…

「シンガポールへのバス移動、
全然ラクじゃ無い!!!」

まず、バス内の冷房が寒すぎた。
本当に凍死するかと思いました。

そして何より、2回も一時降車しバスの乗り継ぎをするのは相当大変でした。

自分がマレーシア人だったらドライバーとの言語の壁なども無くもうちょっと安心してトライできたかもしれませんが、
慣れない場所と慣れない言語、わずかな情報を頼りに
「乗り継ぎ出来なくて置いていかれるかもしれない」
と心配になりながらバスの乗り継ぎをするのは、とても神経をすり減らしました。
本当疲れました。

もしかしたら違うバス会社はもっとシステマチックに、スムーズに乗り継ぎができるようにしているかもしれませんが…。
あるいは、我々の要領が悪かっただけかもしれませんが…。

また、シンプルに荒い運転のバスに7時間乗るのはかなり苦痛でした。
バスも窓割れてたりタバコ臭かったり、快適とは程遠い環境でした。

これだったら空港で2-3時間待機して1時間弱フライトして入国審査した方が遥かに楽です。
個人的にはそう思いました。

コスト面では高速バスの方が破格に安いですが…。

我々夫婦の感想としては、
「次シンガポールに行く時、
高速バスは絶対無理」

という感じです。

本当に、バス会社とか、バス車両とかドライバーとか乗客とか色々その時その時であるので一概には言えませんが…。

以上が、私達の今回のバスの旅の正直な感想でした。

シンガポールは綺麗で最高なので、皆様もぜひ行ってみてください。

高速バスをご利用になる際には、色々リサーチして、必ずあったかい上着と風邪薬を持って行ってください。

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