どんなモノにも不良が存在する

海外のギャングや小悪党たちはそもそも「不良」になりたくて犯罪を犯しているのではない。
生きていく為にしょうがなく「不良」をやっている。

コーヒー豆の収穫から輸出の工程の中に「選別」という不純物を取り除く検品工程がある。
木やガラスその他のゴミなどを取り除き、さらに「欠点豆」を見つけ出しリジェクトする。

この「欠点豆」がいわば「不良」というものだ。
未成熟 カビ 虫食い 病気 さまざまな「訳アリ豆」だ。

そして「不良」という単語が、私の脳をふとタイムスリップさせる。

その昔、私は某アパレルメーカーに勤務していました。
その会社の社風は真面目で主張しない社員は評価されず
「自称不良上がり」「ハッタリ武勇伝」「社会人デビュー」なイキッた社員が何故か評価されていた。
(大抵短命で終わっていたが・・・)

そんな会社だからもちろんオーナー社長も「不良」だった。
否、ただ不良にあこがれているヒトだった。

時は1997年、古着やインポートブランドがバカ売れしていた時代。
ある日、お店に「カウチンセーター」が1枚だけ届いた。
聞けばオーナー社長がデザインし、商品化されなかったサンプル品だそうだ。
背中にデカデカと「不良」と編み込まれたカウチンセーター。
お店のスタッフ達は売れるモンかと、まるでピエロでも吊るしたかの様に失笑し渋々お店にディスプレイした。

すると数日後、売れてしまった。
不良カウチンが売れてしまった・・・。

その後2000年に入り、おもしろ漢字Tシャツなどが流行り、更に「東京オリンピック」が正式に決まると、日本語や漢字が世界に注目され洋服のデザインに止まらず、タトゥーやその他アートにも良く使われるようになっていった。

あの人は20年ぐらい早かったんじゃないかな?

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