日本が誇るユーフォニアム奏者・外囿祥一郎さんに、ニューアルバム発売を記念して伺ってみた話
桁違いの技術と表現力を駆使して、ソロやさまざまなアンサンブル、指導活動やYouTubeチャンネルまで、幅広い活躍でユーフォニアム界をリードし続けるスーパー・プレイヤー、「世界のホカゾノ」こと外囿祥一郎さんが、ニューアルバム『リアル・ユーフォニアムIV 波の綾』(MClassics)をリリース! ご自身がライフワークと位置付けるシリーズ「リアル・ユーフォニアム」の最新作です。
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昨年12月の発売以来大きな反響をいただいているこのアルバムも、天野正道さん、加羽沢美濃さんが外囿さんのために書き下ろした新曲をはじめ、ユーフォニアムの音楽的柔軟性と豊かさ、そして可能性を存分に提示してくれる、この楽器に縁のないリスナーにこそ聴いていただきたい作品となっています。
そんな聴く人をワクワクさせてくれる稀有な音楽家である外囿さんに、本作について、またユーフォニアムという楽器やレパートリーについて伺ってみました。
───ニューアルバム『波の綾』は、ユーフォニアムの新たなるレパートリーと魅力を探求するシリーズ「リアル・ユーフォニアム」の最新作ということですが、今作ならではの選曲のポイント、コンセプトなどあればお教えください。
今回は私が委嘱した作品を中心に音楽愛好家の皆様、そして吹奏楽、ユーフォニアムをこよなく愛する多くの方々にユーフォニアムの音色、技術を楽しんでいただこうというコンセプトで選曲をしました。
───アルバムタイトルになった加羽沢美濃さんの「波の綾」、アルバムを締め括る天野正道さんの「無窮動」、二つの新作について外囿さんが感じる魅力をお教えください。
天野さんの作品はいろいろなテイストが入っています。今作に収録した「無窮動」は、ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートで幾度となく取り上げられているヨハン・シュトラウス2世の名曲の現代版といった感じです。
加羽沢さんの作品は、前作「デザートローズ」に続く2作目。旋律の美しさや曲の構成で、人の心をグッと惹きつける魅力が詰まった作品です。
───もしも時代・国・ジャンルを問わずどの作曲家にでもユーフォニアムのためのオリジナル作品を委嘱できるとしたら誰を選びますか?
時代を問わずというのがおもしろい質問ですね。
モーツアルトやベートーヴェンです。作曲家が演奏家と出会い生まれた作品はたくさんありますが、それらは彼らが同じ時代を過ごさなかったらあり得なかった奇跡の作品と言えるでしょう。
私がいたから生まれた作品。これからの時代に残っていく作品を共に作り上げたいです。
───ユーフォニアムという楽器やソロ作品になじみのないリスナー向けにメッセージがあればぜひ。
ユーフォニアムは吹奏楽の中で活躍する金管楽器の1つで中低音を担当します。
金管楽器の歴史の中では(比較的新しい楽器なので)まだまだ新米といった感じですが、深い音色と4本のピストンを駆使した超絶技巧も得意とします。その魅力はこのアルバムの中で感じていただくことが出来ると思います。
心に響く音楽が皆さんに届いたら、一番の幸せです。ぜひ聞いてみてください。
───アルバムの他に告知などあればどうぞ!
YouTubeで『ホカゾノチャンネル』をやっていますのでぜひご覧ください。
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