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18th広島アンコンに出場しました。

3週連続本番の2週目、「第18回ヴォーカルアンサンブルコンテストinひろしま」に出場した。

このイベントは、広島県合唱連盟とエリザベト音楽大学の共催となっており、広島の音楽シーンの中心にあるエリザベト音楽大学のセシリアホールで行われることが最大の特徴である。

セシリアホールは私自身、過去にエリザベトシンガーズの本番で演奏したことがあるが、縦に広いホールで、響きが素晴らしく。教育施設なので、一般に貸し出されることはあまり無いが、広島の誇るホールのひとつである。

今回のアンコンで、感銘を受けたのが、様々な部分において、これまでのアンコンから運営がアップグレードされていたことである。

まず、もしかしたら今回からではないのかもしれないが、午前の早い時間帯の演奏団体のために、早朝の声出し部屋が設けられていた。

私も何度か早い時間帯に出演したが、練習場所がなく、早朝に凍えながら、外で体操をし、リハーサルの時間に少し声を出すなどの手段しかとることができなかった。そのため、早朝の声出し部屋があるのはとてもありがたかった。

二つ目に、リハーサル室がアップグレードされていた。
これまでは、ピアノが1台あるアンサンブル用の狭い練習室でのリハーサルだったが、ザビエルホールと広い教室を使ったリハーサルに変更されていた(これも昨年からかもしれない。もはや記憶が定かではない)。もしかすると、広い部屋を使うのは最初はコロナ対応が目的だったのかもしれないが、広い部屋で伸び伸びとリハーサルできるのはとてもありがたかった。

今年からDVDの販売が行われていることも感謝したい。一般団体だけをやっているとDVDを買う人はあまりいないと考えるだが、実は小中高校生の保護者の需要は多く、事前に保護者からの問い合わせなども多くある。

特にアンサンブルは、人数が少ないことから、自分の子どもが映ることも多いし、後々に友だちとの大事な記録となる。

特に昨今は、記録を映像に手軽に残せる媒体が多くあることから、逆にコンサートなどで映像を手に入れるのが難しいということは、保護者にとっては残念なことだったため、DVD販売は保護者にとって朗報であろう。

毎年毎年、同じ行事をやっていると前年踏襲の作業になってしまうところだが、広島県合唱連盟がこのアンサンブルコンテストを大事にし、毎年毎年カイゼンを積み重ね、よりよい行事にしていこうとしておられる姿が垣間見え、深い感謝の念とともに、出演させていただく我々としても、力強い運営に応える演奏をしようと気持ちが奮い立った。

本番の演奏については、私が指揮した団体、関わった団体、仲間たちが出演した団体、その他の団体もそれぞれにアンサンブルコンテストならではの個性がきらりと光る演奏をすることができた。

また、今回個別講評を務めていた三宅悠太先生の心のこもったメッセージが、今年のアンコンの雰囲気をとても温かいものにしていたのも印象深かった。三宅先生は作曲家であると同時に、とても素晴らしい教育者であると感じた。

なお、私が指揮をした団体は、合唱団ぽっきり西条組の結成したグループである「推しのぽ」が優秀賞、広島なぎさ中学校の3年生グループ「からあげ」と1・2年生グループ「響」が奨励賞をいただいた。

残念ながら、聴くことはできなかったが、広島なぎさ高校1年生のグループ「はんにゃ」が三宅悠太先生の特別賞を戴いた。これは、指揮をされた奥村先生と、1年生5人の努力の賜物であり、胸を張ってよい結果だ。

高橋先生が振られた広島なぎさ中学校1・2年生のグループに関しても、生徒たちの歌への前向きなエネルギーを感じる好演であった。特に「こころようたえ」は中1・2にとってはかなりハードの作品だったが、しっかり歌いあげていた。

合唱団ぽっきりとKoala Harmoniaの男声を中心に結成した「広島で男声合唱したいんじゃ(仮)」はこれからの広島の合唱シーンに新しい彩を与えるであろう名演を披露してくれた。今後、活動を続け、新しいムーヴメントを創ってくれることを大いに期待したい。

そして、グランプリとして広島なぎさ高等学校1年生3人組「くりごはん」が選ばれた。演奏した3人は小学校合唱クラブ時代に藤山先生の薫陶を受け、合唱を続けてきたなじみのメンバーである。人生の半分以上を一緒に歌っているメンバーの声は、一人ひとりがそれぞれの個性を持ちながらも絶妙なブレンド感がある。本番の演奏は、圧巻のクオリティだった。

指揮者なしのアンサンブルを聴くと、改めて指揮者の存在意義について考えさせられる。まず、指揮者無しでアンサンブルができている合唱体が理想であり、そこにどのように付加価値を与えられるか、これが最終的には指揮者の仕事となるのであろう。

指揮者として、よりよい付加価値を与えられるよう勉強しよう!という気合と、勉強しないと指揮者として見限られてしまう(あれだけアンサンブルで歌えるんだもの!)という恐怖とともに、これからも修練を積んでいこうと思うのであった。




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