見出し画像

3か月弱でリリースした、ナビタイムジャパンの新サービス『トラットラ』の話

こんにちは、ほっきょくです。ナビタイムジャパンのトラベル事業にて企画・セールス・アライアンスを担当しています。

そんな私ですが、コロナ禍で観光業が打撃を受けている中、当社ならではの旅行サービスを4人のチームで3か月弱でリリースするにいたりました。今回はそのリリースまでの過程と現在・今後のお話をします。

画像1


ナビタイムジャパンでは、2016年より旅行サービス『NAVITIME Travel』をリリースして以来、独自の技術を活用した旅行サービスを提供してきました。

「ナビタイムで旅行?」と思う方もいるかもしれませんが、土地勘のない場所にいったときに自然と地図アプリや乗換アプリを立ち上げて何かしら検索をしたことのある方は少なからずいるかと思います。

提供している旅行サービスですが、具体的には、乗換検索に連動した旅行予約や、エリア・位置情報に合わせた観光情報の提供、行きたい観光地を自動で旅行工程にしてくれるプランニング機能等、移動を軸とした旅行サービスを充実させて参りました。

しかし、昨今コロナ禍で旅行に行きたくても行けない人が多くいると思います。私自身、2019年以前は年3~4回、国内・海外問わず旅行に行っていました。新しい土地で、その土地ならではの味覚を楽しんだり、その土地の人に出あってコミュニケーションをとったり、と旅行でしか味わえない楽しみがあると思います。

そんな楽しみをコロナ禍でも体験できる「オンライン旅行」という旅行形態が、今様々な旅行会社や交通事業者、自治体から提供されてきています。
当社では当社らしく、独自の技術を活用したプランニングサービスと連動して、ガイドが自由にコースが組めたり、また旅行者のリクエストに合わせてカスタマイズできたり、というFITに近いオンライン旅行を提供しようと考え、サービス検討開始しました。

画像5

このサービスを検討したきっかけ

検討開始したのは今年の年明け、1月の2週目ごろです。2度目の緊急事態宣言発令が濃厚になり、旅行に行けない中で、当社の強みである「個人自由旅行(いわゆるFIT、Free individual traveller)」向けの領域で何かできないか考え、企画をまとめあげました。ここからリリースまでの過程をお伝え致します。

リリースまでの流れ

1. 他社調査                             検討段階で、多くの旅行会社や観光関連の事業者がオンライン旅行サービスを始めており、PMと企画調整担当の私、2人で様々な事業者のサービスに参加してみました。

ケニア・ナイロビやインドのガンジス川に行ったり、浅草の合羽橋で買い物をしたり、京都で桜を鑑賞したり、事前に送られてくる地域産品を楽しみながら日本の離島の雰囲気を楽しんだり。これらに参加して感じた所感としては、団体旅行では実現できない楽しさが個人旅行にはあり、また事前に自分が行きたいところをリクエストできるサービスがないということ。今、提供されているオンライン旅行をもう少し細分化し、ユーザのニーズにもう少し寄り添えるサービスがあればいいのに、と感じました。

2. コンセプト・サービス内容検討
ガイド独自のプランを掲載し、またユーザの要望を反映させられるオンライン旅行で、新しい形の旅行を提供する。サービスの軸が固まってきたところで、具体的な内容を詰めていきました。
『トラットラ』は、当社独自の技術を活用した新規開発をほぼしないままリリースしています。前述のNAVITIME Travelのプランニング機能を活用しながら、他社サービス(Zoom、Google等)も合わせて活用し、旅行内容確認および申し込み・ユーザ⇔ガイドとのやり取り・旅行提供・お土産発送等のフローを実現しています。徹底的に「短期間でのリリース」に注力してきました。

画像5

3. 自社での実証実験
サービス内容がほぼ固まった段階で、私が浅草で実際にガイドをすることになりました。実は前職がサービス業であり、旅行関連の資格も持っている私ですが、いざユーザを旅行にお連れするとなると、また案内できるほど詳しくない浅草となると、なかなか言葉が出てきません。オンラインだからこそ、やはり土地勘や知見があったり、自分がお薦めしたいスポットがないとガイドは難しいと身に染みて感じました。

4. パートナー探し
他社調査の段階で、「えびす屋」さんという事業者に出会っていました。えびす屋さんはもともと人力車の会社で、3~4年前からオンライン旅行を海外ユーザ向けに浅草エリアで提供されていました。地域に関する知識、技術力、おもてなし精神がすべて揃っていると感じ、日本人向けのサービス展開でご一緒できないかとお声がけし、リリースまで細かい旅行内容やフローの調整をしていきました。

5. デザイン、サービス名確定、ランディングページ作り
デザインは、オンラインではあるけれども、リアルの旅行同様解放感のある雰囲気に加えてデジタル感を重視したものになりました。名称に関しても、覚えやすさ、サウンドの気軽さを重視してつけています。LPをデザイン~開発まで1か月で仕上げ、無事リリース日を迎えました。

リリース後の話


リリース後は、当社サービスで告知やキャンペーンを行いながら集客を行っています。また、ガイド側の拡充に向けて、観光に関わる様々な事業者様とお話させて頂いて、どのようにサービスを拡充していけばいいかご意見を頂いているところです。今後オンライン旅行が定着すれば、リアルな旅行との共存する世界観が生まれるとも思います。行ったことのないところに下見感覚で訪れたり、また好きな観光地にオンラインで毎月行ったり、等ユースケースは無限大です。なかなか黒字化は難しいと言われるオンライン旅行市場ですが、秘めたるチャンスはあると考えています。

この度、浅草で提供開始したえびす屋さんの、京都東山エリアのオンライン旅行を提供開始をしました。リリースを記念しまして、期間限定で旅行中のお買い物1000円割引キャンペーンを行っております。是非ナビタイムジャパンの新しいサービスを体験してみてください!

Tra to La (トラットラ)Webサイト

画像5