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ナビタイムジャパンで扱っている規制情報についてざっくりと紹介

こんにちは、土ノコです。
ナビタイムジャパンで道路データ保守運用を担当しています。

今回はナビタイムジャパンで取り扱っている「規制」に関するデータについてざっくりとではありますが紹介していきます。

道路の交通規制について

ナビタイムジャパンで取り扱っている交通規制に関するデータは大きく分けて以下の4つです。
・道路規制データ
・車種別規制データ
・VICS規制データ
・自社整備データ

道路規制データ

道路に関する規制は様々なものがありますが、ここではまとめて道路規制データと呼称します。一方通行や進入禁止など標識に沿ったものを扱っています。

車種別規制データ

大型車やバイクの排気量による規制の区分など、車種ごとの交通規制をデータ化しています。こちらは『トラックカーナビ』や『ツーリングサポーター』など普通車以外のナビで活用しています。

例えば大型車の場合、通行止め情報、指定方向外進入禁止の情報、車高・車幅・総重量に対する規制を収録しています。
指定方向外進入禁止については過去に記事をまとめていますので、よろしければこちらの記事もご覧ください。

VICS規制データ

道路の交通情報を取り扱う有料のデータです。データそのものが有料のもののため、『カーナビタイム』等、主に有料のコンテンツで使われています。リアルタイムの情報となるため突発で発生した事故による通行止めなどにも対応できます。

自社整備データ

自社で調査し整備した規制のデータをまとめたものです。夜間の通行止めや季節要因の通行止め、またイベントによる大規模な交通規制などをデータ化しています。

白く縁どられた部分には10月から大晦日まで工事があり、規制データを作成しました
経路探索した際には迂回するようになります

VICSデータはリアルタイムデータ

VICSデータはリアルタイムのデータのため、現在時刻での検索時にはとても有効です。ただしドライブの予定を立てる際の検索では規制が配信されている状態になっていない場合もあります。
例えば、首都高の渋谷の入口が大みそかの23時から翌6時まで通行止めの予定があったとして、一週間前に検索した時は渋谷入口を通る経路だったのに、いざ当日検索してみると規制があり通れない、なんてこともあります。

リアルタイムデータを補助する自社整備データ

対して自社整備データは情報源さえあれば事前に規制を入れ込めるものとなります。
規制の情報を自分たちで調べてデータ化する必要はありますが、データを投入してしまえば、未来の時間の検索だろうと、過去の時間の検索であろうと規制されている状態を表現できます。

自社整備データの弱点

VICSと自社整備データがあるのでこれで交通情報は完璧!と言いたいところですが自社整備データにも弱点があります。

  • 予定されている規制が多すぎる問題

  • 期間が曖昧なものはデータにし辛い問題

  • リリースの問題

予定されている規制が多すぎる問題

VICSのデータについては全国の交通規制をカバーしていますが、自前で交通規制を作る場合は自分たちでニュースを収集し、データ化していく必要があります。ここで問題となってくるのが日本全国で実施されている規制の多さです。現在は調査した中で取捨選択を行い、大規模な規制を入れるようにしています。

期間が曖昧なものはデータにし辛い問題

工事の規制などで、8/31から「しばらくの間」規制にします、といった発表がされることがあります。ざっくりとしたデータにはできるのですが、この場合は規制の終了日が不明のため、終了日なしとしてデータ化するしかありません。このままサービスに反映してしまうとその区間が延々と規制されてしまうことにもなるため、この場合はデータ化を見送っています。(VICSの規制の配信でまかなっています)

リリースの問題

膨大な数の規制を、規制の開始に間に合うようにサービスに反映させるとなると、現状一番の問題はリリースの問題となります。規制データの修正はすぐ完了するのですが、データリリースの作業はそれなりに手間がかかります。またほかのリリースの作業とスケジュールの兼ね合いもあるため、現状ではリリースのスケジュールが組めるときに合わせて、規制の開始や終了に間に合うものをリリースしています。

更新をスピーディにするために改善中

自社整備データはたくさんの情報を即座にデータ化しリリースする必要があります。
まだまだ問題がある状態ですが、現在は他のデータリリースと影響しないような仕組みを構築中です。自社整備データを素早くリリースできるようになれば、経路品質の向上につながると考えております。

今後も皆様のお出かけのサポートができるよう、データの整備や改善を続けて参ります。
最後までお読みいただきありがとうございます。