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未舗装の道路を回避するように自転車のルートを改善した話

秋のおでかけシーズン到来

 こんにちは。「メタルは全てを解決する」です。すっかり過ごしやすい季節になりましたね、LOUD PARK(2017年まで開催されていたメタルフェス)が恋しくなってきます。 

 ようやく気温が下がり、不要不急以外の外出に対して許容する空気感も出てきました。ちょっと週末は自転車でお出かけしてみよう、という方も多いのではないでしょうか。 

 弊社で行った交通量/目的地検索の変化分析によると、このコロナ禍において自転車を利用する方がかなり増加していることがわかっています。

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 しかし、自転車ルートのニーズが高まるにつれて、だんだんと課題も明らかになってきました。その一つが「未舗装道路を通ってしまう」ことです。

未舗装道路を回避せよ

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※画像はイメージです

 自転車専用のナビゲーションアプリの「自転車NAVITIME」を使っていて走りづらい道に案内された、そういった声がユーザから寄せられていました。
 弊社のプロダクトはユーザからのフィードバックによる改善を重視しており、これまでも指摘された箇所を調査しデータに反映するという作業は行っていました。(下図参照)

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 ただ、未舗装道路に関する指摘は定期的にやってくるため、ユーザから指摘されるより前に自分たちでプロアクティブに解決できることはないか検討を始めました。

 弊社ではあらゆる交通手段に対してナビゲーションサービスを提供しています。自動車にまで調査対象を広げると、どうやら自動車のデータには未舗装道路の情報が入っているらしい、ということがわかりました。
 その情報を使うことで過去にユーザから指摘があった箇所は解決するのか確認し、自動で自転車の経路探索用データに付与するための対応を実施しました。

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 未舗装道路の数は、実に数十万本にも及んでいました。ユーザからの指摘ベースだけで改善したのでは、かなり長い道のりになっていたということがわかります。

 これで、「自転車NAVITIME」のルートで未舗装道路を回避するために必要な要素は作ることができました。この機能はユーザから待望されていたということもあり、2020/10/6にはプレスリリースも出しています。


なぜ推奨ルートにのみ適用するのか

 この機能ですが、実はリリース時点では「推奨ルート」にのみ適用されています。これはこれまでのルートに慣れ親しんだユーザが戸惑わないようスモールスタートを企図しているためです。

「え?でも、未舗装の道路なんて誰も通りたくないから一律通さないようにしちゃえばいいんじゃないの?」そう思われたのではないでしょうか。

 実は、「自転車NAVITIME」はもともとコアな自転車ユーザをターゲットとしたプロダクトでした。「坂道が少ない」ルートをリリース後にユーザ要望に応じて「坂道が多い」ルートをリリースしたことからもわかるように、コアなユーザの中にはあえて難しい道を通りたい、というニーズもあるのです。

 なので、まずは推奨ルートに適用し、ユーザからのフィードバックを受けながら機能を拡張したり適用する優先順位を増やしていったりする予定です。

それでも未舗装の道路を通った!というときは

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 というわけで、「自転車NAVITIME」の推奨ルートでは未舗装道路を避ける経路が出るようになりました。ぜひご活用ください。

 …なんですが、実はこの「未舗装」である情報、完璧ではありません。前述のように自動車のデータから引っ張ってきているため「そもそも自動車が通れない」ような道に関してはその情報がないのです。

 弊社内でも舗装されていないとわかった道路に関しては、独自にデータ整備を進めています。ですが、どうしても整備しきれない部分があります。

 そういった場合には、大変お手数ですがアプリの経路検索結果画面より「ルートについてのご指摘」を送っていただけますと幸いです。みなさんが声を上げていただくことで、自転車のルートはどんどん良いものになっていきます。

(↑がiOSのスクショ、↓がAndroidのスクショです)

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世界中の人々が安心して移動できるために

 今回紹介した未舗装道路の対応を始めとして、弊社では日々、より安心で安全な移動を実現するための研究開発を実践しています。今回の未舗装道路対応が、多くのユーザにとって安心をもたらすものであればいいなと願っています。

それではこの辺で。