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Jiraスクラムボードのバックログとロードマップをスプリントプランニングに役立てる

はじめに

こんにちは。「メタルは全てを解決する」です。今回はスプリントプランニングの際に役立つJiraの使い方について紹介します。Jiraを使ってスクラムに取り組んでいる方は、ぜひご覧ください。

Jiraでのスプリントの扱い

Jiraのスクラムボードでは、「スプリントの作成」を実行するとスプリントが作成されます。「スプリントの作成」を実行した段階では、自動的に命名されたカラのスプリントだけが存在しています。その作成されたスプリントを編集しようとすると以下のような画面が表示されます。

スプリント名、開始日、終了日、そしてスプリントゴールを設定できる

この開始日、終了日、スプリントの目標(スクラムガイドでいうところのスプリントゴールに相当)はスプリントプランニングを行う時に設定することをおすすめします。
スプリントゴールが定まっていることで、そのスプリントで目指すものが明確になります。開始日・終了日を設定しておくべき理由は次の項で解説します。

ロードマップ機能

Jiraのスクラムボードにはロードマップという機能があります。エピックごとに表示され、それぞれのエピックの開始日・終了日を設定できます。また、優先順位についてもGUI上で柔軟に変更できます。
そして、スプリントの開始日、終了日を設定すると、その日付はロードマップのほうにも反映されます。

そのスプリント中にアクティブなエピックが一目瞭然

ロードマップを見ながら優先順位を調整する

これで、ロードマップにおけるそれぞれのエピックの期日と、その期日までに存在するスプリント数が視覚的に把握できるようになります。
これにより、期日が近づいているエピックのスプリントは優先順位をあげよう、といった判断がしやすくなります。

これは極端な例。想定期日ギリギリより手前数スプリントから優先順位をあげられるとよい

期日を超過している場合はJiraだけでは優先順位判断できない

期日を超過してしまう、ということもあります。これまでスプリントゴールとの関連が薄かったエピックなどは期日超過になるケースがままあります。
そして、本当は優先順位が高いのに不測の事態により完成させられなかったエピックというものも存在します。このふたつの区別は、Jira上でつけられません。

期日を超過したエピックが2つ存在している例

前者の場合。これまでのスプリントゴールと関連が薄かった、言い方を変えると優先順位が低かったエピックが期日を超過していることはそんなに問題ではありません。あくまで仮で設定した期日を超過してしまったというだけなので。こういった時は、チームで話し合って新しい期日を設定しましょう。

後者の場合。まず、設定した期日のクリティカルさを確かめます。
「ゴールデウィークに向けた機能(たとえばゴールデンウィークの渋滞予測など)」のように季節性のあるものはかなりクリティカルです。優先順位を最高位に設定し、そのうえでどうリカバリーするか検討する必要が出てきます。
一方で、「ここまでにやっておきたいと思っていたけど遅れてもかまわない」というものであることもあります。その場合は前者のケースと同様、チームで話し合って新しい期日を設定しましょう。
多くの場合、「季節性があり、かなりクリティカル」と「クリティカルじゃない」の中間に位置しています。調整は可能だけれど期日に対してはステークホルダーが期待を持っていて、チームだけで判断できない場合は、ステークホルダーと対話しながら優先順位・新しい期日を定めていきます。

情報の透明化をJiraに任せることで、大事な意思決定に集中できる

前項の後半は、ほとんどJiraが関係ない話です。しかし、Jiraを使ってチームが期待されているスケジュール感とスプリントの関係、エピックの状態を見える化しておくことで、そういった大事な意思決定に集中することができるのです。大変なことは全部Jiraにまかせよう、私はそのくらいのスタンスでいます。

Jiraユーザーの皆さんの参考になれば、幸いです。