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16周年を迎えたカーナビアプリ『ドライブサポーター』の歴史を振り返る

こんにちは、026(オフロ)スキーです。
ナビタイムジャパンではカーナビ系アプリの開発・運用を担当しています。

10月12日、僕の担当しているアプリ『NAVITIMEドライブサポーター』が16歳の誕生日を迎えました。
『NAVITIMEドライブサポーター』とはスマートフォン向けカーナビアプリです。

今日は16年という長い間、ユーザーに支えられてきた『NAVITIMEドライブサポーター』の歴史を振り返りながら、その魅力をお伝えしたいと思います。

1. 初登場

『NAVITIMEドライブサポーター』が初めて誕生したのは2006年10月12日。
まだiPhoneも登場していないフィーチャーフォン主流の時代に、携帯電話向け『NAVITIME』内のカーナビ機能として登場しました。
ファーストリリース時の対応機種はNTTドコモの「D903i」でした。

当時のアプリ画面

このときから既に、一般優先、高速優先やVICSを考慮したルート検索、音声での案内といったカーナビの基本機能はもちろん、天気予報、駐車場の満空情報などのリアルタイム情報も確認できました。
現在の『NAVITIMEドライブサポーター』でもこれらの機能はしっかりと受け継がれています。

2. カーナビ機能進化の歴史

2006年に登場してからこれまで、『NAVITIMEドライブサポーター』は数々のアップデートを行い、常に進化してきました。その進化の歴史をプレスリリースをもとに簡単にまとめてみました。

『NAVITIMEドライブサポーター』プレスリリース年表

登場して4年後にはAndroid、その半年後にはiPhoneへ対応し徐々にスマートフォンへ舞台を移していき、以降は様々な機能を追加し進化してきました。

2014年には「取締情報」「ライブカメラ」などリアルタイム情報が強化されました。『NAVITIMEドライブサポーター』ではこういったリアルタイム情報も豊富で、サービスエリアの混雑状況やガソリンスタンドの価格なども確認することができます。

音声でアプリを操作できる「ボイスコントロール」機能や、走行をすることでポイントが貯まる「ナビタイムマイレージ」へ対応。走りたい高速道路やICを指定できる「ルートカスタマイズ」、複数台でのドライブにおすすめの位置共有機能「グループドライブ」など数々の便利機能が追加されていきました。

近年ではApple CarPlayやAndroid Autoにも対応し、スマートフォン上だけでなく、自動車の車載器上でも案内ができるようにもなりました。

3. リニューアルの歴史

携帯電話がフィーチャーフォンからスマートフォンに一気に進化していく中で、『NAVITIMEドライブサポーター』でもリニューアルを行い、プラットフォームの変化に対応してきました。そのリニューアルの歴史も少し振り返ってみます。

フィーチャーフォン時代

前述の通り最初はフィーチャーフォン向けのアプリとして作られました。
この頃は各通信キャリアの端末にプリインストールされることが主で、開発環境もDoJaBREWといった各通信キャリアに合わせたプラットフォームで行っていたようです。
フィーチャーフォンでのアプリ操作は端末のボタンで行うため、画面内には操作系のボタンが存在していないですね。

フィーチャーフォン時代のナビ画面

スマートフォン時代(2010~2012)

2010年にはAndroid端末、2011年にはiPhone端末に対応し、フィーチャーフォンよりも遥かに大きな画面でアプリが動くようになりました。
上部のガイド情報も大きく見やすくなり、地図内の注記やアイコンなどもより詳細に表示されています。

iPhone対応時のナビ画面

開発言語はもちろんAndroidはJava, iOSはObjective-Cでしたが、このときに特徴的だったのはAndroid,iOSのUIをXULを用いて独自にクロスプラットフォーム化していたことでした。
僕がナビタイムジャパンに入社して初めて対応したのも、XULを使った画面作成でした。なつかしい。

スマートフォン時代(2013~2019)

徐々にスマートフォンが主流になっていく中で、Android, iPhoneそれぞれの特徴を出しながら発展していったこともあり、『NAVITIMEドライブサポーター』もXULによるクロスプラットフォーム運用からAndroidはJava, iOSはObjective-Cでの運用に完全に切り替わりました。
メニュー画面は車載器に近いデザインとなりました。

この時期は、iOSのフラットデザインやSwiftの登場、AndroidのマテリアルデザインやAndroid Studio、Kotlinの登場など、両OSともにUIや開発環境に大きなアップデートがありました。
そういった背景もあり、2015年にAndroidでは当時主流だったドロワーメニューを採用したUIにリニューアルしており、AndroidとiOSでUIが大きく異なっていました。

ドロワーメニュー時のAndroid画面(iOSより一回多くリニューアルしている)

スマートフォン時代(2020~)

最近では2020年にリニューアルを行いました。目的はUIの統一と古くなった開発環境のアップデートです。
このタイミングでAndroidではKotlin化とAndroidが推奨するアプリアーキテクチャへの対応。iOSは完全Swift化を行いました。
このリニューアルではコード量が50%、アプリサイズも20%ほど削減することができました。クラッシュ数もリニューアル前と比べ両OSともに50%ほど減っています。

現在のアプリ画面

UIについては、Android, iOSで共通で使えるようにタブメニューを採用し、その他の画面もOSごとの差分を極力減らすことで運用コストの削減を行いました。

近年のApple CarPlay、Android Autoへの対応を含むアップデートが安定して行えているのも、このリニューアルでUIや開発環境が更新されたからこそでした。

4. ドライブサポーターのすごいところ

簡単に『NAVITIMEドライブサポーター』のこれまでを振り返ってみました。フィーチャーフォンの時代からスマートフォンの時代まで、カーナビアプリとして16年間も続いてきたことは本当にすごいことだと思います。
その他にも個人的に自慢できる『NAVITIMEドライブサポーター』のすごいところを3つほど挙げてみました。

ナビタイムジャパンのカーナビアプリの原点

ナビタイムジャパンでは『カーナビタイム』、『トラックカーナビ』など様々なカーナビアプリを提供していますが、その多くが『NAVITIMEドライブサポーター』を元に開発され、独自の進化を遂げています。
最近では7月にリリースしたEV向けのカーナビアプリ『EVカーナビ』も『NAVITIMEドライブサポーター』から派生して作られています。
『NAVITIMEドライブサポーター』はナビタイムジャパンのカーナビアプリの原点とも言えるアプリです。

『NAVITIMEドライブサポーター』は原点

頻繁に行われるアップデート

『NAVITIMEドライブサポーター』のこれまでのアップデートは約300回で、月に1回以上のアップデートが行われています。
最も多い年で両OS合わせて40回以上のアップデートが行われました。

この更新頻度は車載カーナビにはないスマートフォン向けカーナビの強みだと思います。

常にユーザーから寄せられるご意見やご要望を確認し、どうしたらもっと使いやすく便利なアプリになるかを考え、新しい価値を少しでも早くユーザーに届けたい。日々、そういった気持ちで機能追加や改善に取り組んでいます。

『NAVITIMEドライブサポーター』を使って走った距離

『NAVITIMEドライブサポーター』では、同意いただいたユーザーからアプリを利用中の移動ログを収集しています。今回、『NAVITIMEドライブサポーター』でこれまでに収集された移動ログを確認したところ、地球から太陽系の端の海王星まで到達するほどの距離分のログデータが集まっていることがわかりました。
実際に車で行こうとすると8000年以上かかる計算になります。

『NAVITIMEドライブサポーター』のログデータ量は海王星まで行けるほど

これも16年間多くの方に利用され続けてきた証かなと思います。
この多くの移動ログは「ドライブログ」、「ナビタイムマイレージ」等の機能や機能改善、混雑予測などにも活かされています。

5. 最後に

本来であればもっと『NAVITIMEドライブサポーター』の機能についてもご紹介したいのですが、長くなってしまうのでまたの機会にしたいと思います。

『NAVITIMEドライブサポーター』に興味を持った、使ってみたい方はぜひお試しください。初めての方はいつでも1ヶ月間は無料でプレミアムコースの機能をご利用できます。
そして、使ってみた率直な感想・ご意見などをレビューやアプリ内のご意見箱からいただけると嬉しいです。

これからも『NAVITIMEドライブサポーター』はもっと便利に、もっと使いやすく進化していきますので、どうぞよろしくお願いします。

『NAVITIMEドライブサポーター』のダウンロードはこちらから!

『NAVITIMEドライブサポーター』