全社コミュニケーションツールを、メールからSlackに移行した話
この記事は、NAVITIME JAPAN Advent Calendar 2020の 20日目の記事です。
こんにちは。ごまちゃんです。
ナビタイムジャパンで、情報システム/開発サポートを担当しています。
個人的にもSlackのヘビーユーザーで、2年近くプライベートで利用しております。最近家庭内稟議が下り、有料版への課金を開始しました。その話はまたいずれご紹介できればと思います。
今年、社内のコミュニケーションツールをSlackに統一しました。
非常にメリットが大きく、Slackを使っている方の参考になればと思います。
1.Slackの導入と業務例
弊社では2016年7月から、4年半ほどSlackを利用しています。
チャットベースのオープンシステムと、他のサービスとの連携可能な機能は導入以来今日まで、圧倒的な支持を得て利用されてきました。
導入時の資料もよろしければご覧ください。
弊社ではAtlassian製品、GoogleWorkspace、AWS、Office365…などクラウドベースの製品を多く導入しています。
各クラウドベースのシステムのジョブイベントをトリガーとしてSlackに出力する例は非常に多く、開発者が独自の工夫を行いながら日常的に利用しています。
当初Slackは社員だけの利用でしたが、現在は取引先や協力会社にもゲストアカウントを配布しています。必然的にユーザー数は右肩上りに増えています。
メッセージ数も同様で、毎日13,000以上のメッセージがワークスペース上で飛び交います。
人力でメッセージを書くこともありますが、定型業務やメッセージに関しては、botやワークフロービルダーによって事業出力されるケースが増えてきました。
2.Slack導入後の課題感とメールからの移行
ただ、いくら便利なツールでも導入して終了ということにはなりません。
弊社では長年、社内連絡にメール(Google Workspace)を利用しています。一部の部署ではすべての連絡にメールを使い、別の部署ではSlackを利用する…といった運用が行われていました。そのため社内連絡がメールとSlackの両方に送られ、情報のサイロ化が発生していました。
社内の運用例 Aプロジェクトの報告会全社連絡 : メール経由
Bプロジェクトの報告会全社連絡 : Slack経由 →結果として、社員はメールとSlack両方を確認しないといけない状態に。
また、一部では「自分はSlackしか見ない」と宣言をする人もおり、メールとSlackの共存に限界を感じてきました。
「このままでは社内コミュニケーションの断絶が発生してしまう」と感じ、コミュニケーションのSlack一本化を実施しました。
3.移行前のコミュニケーション棚卸し
会社でメールを利用する用途は以下の2つがあり、それぞれを細かく棚卸ししてみました。
① 社内間のコミュニケーション
・社内全体/PJ全体への情報共有
・特定の部署への問い合わせ対応
・勤怠連絡
・社外メールの転送
② 社外とのコミュニケーション
・取引先との連絡
・各システムのログインアカウントとしての用途
これまでの運用実績から、①「社内間コミュニケーション」はSlackに移行可能なことがわかりましたが、②「社外とのコミュニケーション」に関してはすべてをSlackに移行することはできず、まず①を移行ターゲットにしました。
4.社内への通達と移行手段
棚卸しの結果を踏まえて、以下の方針で社内へ移行依頼をしました。
手動で社内に送信するメールを廃止、3ヶ月の併用期間を経てSlackへ移行。
※ただし、取引先とのメールは移行対象外。
メールを中心に行っている部署は、特に社内問い合わせ窓口としてメールを重宝している例が多く、こちらをSlackへ誘導することを意識しました。
publicチャンネルで#help_XXXXという 問い合わせ窓口を作りワークフロービルダーで質問できるようにしました。
私はコーポレート系の部署に所属していますが、各チームを巻き込みながら作成して、これまで各所に点在してたコーポレート系の問い合わせは、すべて当チャンネルから受けられるようになりました。
部署ごとに質問内容を「公開」「非公開」と分け、その質問がPublicに公開されるか、または特定の部署のみに公開されるかを選択できるようにしました。これで本人個別の質問を行えるよう、心理的安全性を担保しました。
5.移行によって得られたメリット
3ヶ月間の移行期間は大きな問題もなく過ぎ、社内コミュニケーションは無事にSlackに1本化できました。
移行前に比較し、1日のメール送信数は平均7,000通も減り、各個人の時間創生に寄与できたかと思います。
3ヶ月の移行期間を経て、社内同士のメール連絡は殆どなくなり、Slack内に社内の必要な情報が展開され、自分から情報を取得できるという世界観を実現できました。
今後は、取引先との連絡もSlackコネクトに移行し、よりSlackというツールへのコミニュケーション比重を深めていければと思います。