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ナビタイムジャパンの新規道路開通対応について

こんにちは、初めまして、土ノコです。
ナビタイムジャパンで道路データの保守運用を担当しています。

皆さんは道路の工事中の看板を見て「いつ開通するのだろう?」とワクワクしたことはないでしょうか?私はあります。
今回は先日開通した道路を一例として、ナビタイムジャパンの道路開通の運用についてお話したいと思います。

新規開通した道路について紹介

先日、10月22日に福井県にて新九頭竜橋という珍しい道路が開通しました。
全国で初となる新幹線の線路と道路、歩道が並走するものとなります。
完成時には橋の上をコースとしたマラソンが開催されるなど大きな盛り上がりを見せています。
新幹線の開通は24年頃を予定しており、歩道や車内から新幹線が走行する様子が見れるスポットとなるかもしれないですね。
※参考記事※

新しい道路はすぐに使えると嬉しい

新しく開通した道路の多くは、交通量の改善が目的のものが多いため、対応できればより良いルートが出せます。良いものであれば早く使える方が便利ですよね。
それではどのようにして即日対応しているのか解説します。

開通する道路に対して行っている事

新規で開通する道路に対して、下記3点を行っています。

  • 新規開通道路の調査

  • 地図に収録があるか調査

  • 収録済みの開通予定路線の開放対応
    もしくは
    未収録の路線は自社整備で作成

新規開通の調査

情報源は主に下記のものを使用しています。

  • 交通系のニュースサイトや自治体の道路管理のページをクローリング

  • 地図ベンダー様より情報をいただく

今回は地図ベンダー様より情報を頂き、対応を開始しています。

地図に収録があるかの調査 と 道路開通の対応

地図ベンダー様から頂いているデータの中には、通常の開通済みの道路のほかに、今後の開通予定に関するデータも一部共有頂ける部分があります。

開通予定の路線がある場合、通常は使えない状態のため開通日に合わせて開放するような設定を追加しています。
今回ですと、新九頭竜橋の開通日は10月22日のため、その日から通行できるように開放する設定となります。

今回の場合は開通予定の路線として登録が無かったため、自社で独自に地図データに手を加えて対応致しました。
地図データはGISソフトを使って編集しており、現状はQGISというソフトで編集しています。

道路はどこにつながる?

独自に地図データに編集を加える場合、毎回頭を悩ませるものがあります。

  • 道路の起点と終点

  • 途中に交差点はあるのか?

  • 道路の詳しい形状

これらが分からないと作成に踏み切れません。
こちらは開通の記事から把握する、工事資料を調べる、航空写真で調査するなど様々な情報から類推しています。
今回は、工事資料がなかなか見つからなかったため、航空写真から判断しました。

航空写真から見える工事予定の空き地

航空写真から把握した形状をお絵かきして、どんな道路かの属性を設定、開通日まで通れなくする設定も追加して完了とします。

実際に九頭竜新橋の対応をした際の編集の様子

ルートの探索と描画

データを作成し、リリースした後は、10月22日以降の時間を設定して検索した場合にルートが出るようになります。
また地図の描画についても対応していて、こちらは端末の日付が10月22日以降になったタイミングでアプリ等で地図が出るような仕掛けとなっています。

実際のサービスで開通日以降のルート検索をした様子

最後に

今回は県道を対象としましたが、高速道路の開通に対しては、開通日までに料金が対応されるようにするなどの対応も入れています。
また現実に即した道路の変更なども随時キャッチアップして対応しています。
これからも対応を続けていきますので、皆様の快適な移動のサポートをできたら幸いです。