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【詩集】The Letter

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記事一覧

My Humberger Stomp

一つとして同じ顔はなく そのうえ ニヤリと笑って見える トマトの赤が はみ出ていると 舌を出…

The Basement Texts
2週間前
2

缶チューハイのブッダ

十一月 空は雲一つない快晴 窓から富士山がキレイに見える 昨日、部屋干ししたままの洗濯物を…

The Basement Texts
5か月前
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To Vodka

秋 途絶えた日記帳の 白いページの中から 突如 神の化身の如き数頭の馬たちが駆け出して ぼく…

The Basement Texts
7か月前
4

エデンの夏

水しぶきや歓声がそこら中でしていたのに 鉛色の雲に雷鳴が響くと  ぼくらは二人きりになった…

The Basement Texts
8か月前
2

八月の菓子

誰も食べたことのない菓子の味を知るためには 食べたことのある人から聞くしかなくて でも近ご…

The Basement Texts
8か月前
2

Ground

月光の海の その無音の群青に いつまでも身を浸していると 魂はいつしか 降り注ぐ光の矢から …

The Basement Texts
11か月前
3

Skypeを待つあいだ

Skypeを待つあいだ 火山が噴火した 遠い国にいる君も この国にいる僕も その音を聞かなかった Skypeを待つあいだ ウィリアム・ブレイクを読んだ 正確には ブレイクについて書かれた 本を読んだ 「想像は吾が世界である」と 神秘的な詩人は言った Skypeを待つあいだ 時差について考えた ディスプレイに映った君は ほんとうに君だろうか? あの光を放つ星さえ 遥か昔に 消滅している かもしれないのに Skypeを待つあいだ 「イマジン」を聞いた 通信技術の進歩で 世界

五月の詩~To EL

何が 春に終わりを告げたのかは 誰も知らない ただ 初夏の風が 手紙のように届けられ    …

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Just passing trough~to Hans Coper

古代美術に触れ その作者にまで想いを馳せる人は稀だ まるで宇宙の創生から すでにそこに在っ…

2

手、あるいは静止した惑星 to Lucie Rie

轆轤(ろくろ)を楽器にして 独自のフォルムを奏で続けた手 <いや、違う アルビオン・ミューズ…

2

花とカメラ T.Sに

美しいものを見るためには 身をかがめねばならない フンコロガシのフォルムに見惚れた アンリ…

12

さよなら

年老いた太陽が いつまでも水平線に触れずにいる 時計は止まったままで ぼくら ずっと夕暮れ…

2

 市街地の真ん中の  発掘現場に  古い溝が出てきた  大人の背丈より  深く  飛び越えら…

3

野鳥観測

空のミュージアムから 落ちてくる笛の音(ね) あの羽根の色を模写したい  そのノートから 同じ模様の鳥を 飛び立たせたい 毎朝 公園のベンチで 警備員が落とすパン屑を食べ もう何度も輪廻した鳩 電車が通り過ぎるたびに 飛びのいてはまた 街路樹に舞い戻るハクセキレイ     スマホで写した      名の知らぬ鳥たちが      送信ボタンの一押しで 一斉に羽ばたく幻を見た 未来の遺跡に 緑が絡まり その木の葉を啄む 虹色のオウムの夢も もう どんな想像力も あの鳥よ