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文トレDAY65 35-Cocoon 誕生

エンターテイメント型分娩室Cocoonが誕生した。

「純粋に出産という一生に1度、いや2度、ひとによってはもっとたくさんの(笑)大イベントのための出産の空間がどうあるべきか?
そのことを院長の青木さん、設計士の榊さんとともに脳みそのシワがなくなるぐらい考えました。その結果得られた答えは非常にシンプルでした。答えは「リラックス」それにつきます。みなさまがたが海や山や温泉に行く理由はなんでしょう?観光地をまわって思い出を作ることもあるかも知れませんが、宿に戻ってお風呂に入って美味しい料理を食べる。それは、「癒し」、つまり「リラックス」することを本能的に望んでいと思うのです。私たちは、理屈なしでリラックスできる空間を創るという目標を見つけました。

いままでの分娩室は「手術のための部屋」なのでタイル張り、そのため、ちょっと金属が触れる音でも大きくなり、ただでさえ緊張している妊婦さんを余計に緊張させてしまいます。今まで聞いたことのない音、行ったことない空間は、恐怖を妊婦さんに与えると考ます。

180度異なった空間、徹底的にリラックスできる空間は、分娩室といわれると、そう見えるかもしれませんが、「なんとなく落ち着く」「癒される」そんな空間を創ることができました。
(中略)
私は実際の施工とコンテンツの制作、そして後に運営についてのアイデアまで御提案させていただく機会も得ました。その貴重で素晴しい体験は、私の生涯の宝物になることでしょう・・・
ありがとうございました。」

なれないスピーチが終わるころ、額から大粒の汗が落ちた。


内覧会は、雨天にもかかわらず、すごく沢山の来場者があった。
青木院長と私は、分娩室で来場者に説明を続けた。
今日のために、10年ぶりにスーツを新調した、なんか浮いてる感じがして落ち着かない。でも、GパンTシャツという雰囲気でもなかった。
TVの取材クルーも来ていた。インタビューは苦手なので青木院長が対応した。

終わった。終わった。全力を出し切った。妥協もせず病院にもっともふさわしい環境を創り上げることができた喜びに浸っていた。


いい意味で仕事が手に付かなかった。興奮状態だった。







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