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文トレDAY94 62-恋愛編(11)新居決定。


2013年12月。新居が決まった。
「私、ここが流れるとちょっと凹むかも・・・」
内覧中、寝室の窓から雑木林を見ながら真澄さんが言った。

寝室の窓から見える風景は、木と空が見えた、他の家や壁など人工的なものは見えなかった。まるで森にいるような感じだった。
毎朝、こんな風景を朝起きた時に見れるのはなんて幸せなんだろう。
でも、このマンションにはエレベーターが無かった。

段数にして80段、1階あたり16段と計算すると約5階に相当する。これを毎日上り下りすることになるのかと思うと少し躊躇したが、真澄さんが気に入ったし、家賃も広さの割には安いのも魅力的だった。

契約は進んだ。マンションは賃貸契約、個人事業主なので査定で跳ねられないかと心配したが問題なく進む。
これも今にして思えば、真澄さんの不思議な力なのかも知れない(この話はまた今度まとめて話そう。)

もう、ここに住んで10年になるが、あの時ここにしてよかったと思っている。引っ越しして1年目。膝が痛くなった。毎日の階段の上り下りが応えたのだと思う。80段を休憩無しに上ると息が切れた、それでも日常となるといつの間にか息切れはなくなり、普通に上れるようになった。自然に足腰が強化されていることに気づく。これはジムに通っててもすぐに身に付くものでは無いだろう。足腰が強くなったのは、素晴らしいギフトだ。


80段の階段


天気が良いと富士山も見える。








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