ノーチのしっぽ研究所
不定期連載の制作日記です。作画担当¥0sukeが自分の思考を整理するために書いています。作品だけでなく作り手の考えていることにまで興味がある物好きさん向け。
作家ユニット「ノーチのしっぽ研究所」について知りたい方向けの記事です。プロフィールや展示活動、印象に残ったお仕事の記録等をまとめています。
愉快な動物の研究員たちが暮らす、自然生物研究所のお話。
この記事はノーチのしっぽ研究所ホームページ掲載の情報を抜粋したものです。 PROFILE二人一組のいきもの絵本作家、イラストレーター。 F.しっぽによる世界観を、¥0sukeヨースケが描く 、というスタイルで活動しています。 詳細は以下の記事もご覧ください。 ORIGINAL WORKsIllustrations and Stories/イラストと物語 不思議な島々「ノーチラス諸島」で暮らす動物の研究員たちの愉快なお話を描いています。 オリジナルの世界観については、
呪術廻戦終わっちまった呪術廻戦。最終話まで一気に読みました。 アニメリアタイの頃はあまりに話題すぎて少し距離を取っていたが、ほとぼりが冷めた頃になんとなくネトフリで観て、そのまましっかりハマった。 続きが気になる~!と騒いでいたら、ちょうど原作の完結カウントダウン企画で、全話無料公開がはじまるという。これは嬉しい。 アニメではMAPPAが手がける美麗な画面に終始感激したが、原作の漫画はこれはこれで。勢いのある描線が気持ちいい。 ほとんどセリフのないアクションシーンでは特に、
若者 週のはじめに出社すると、20代の社員が2人同時に休んでいた。体調不良らしい。 季節の変わり目で気温差も大きく、その日は気圧もやたら低くて、僕も調子が悪かった。 中年社員が「若者は体調が悪い」と言った。 別の中年社員が「あいつはザコだから休みだと」と言った。 2人は笑っていた。 聞いていた僕は面白くない。 まず、体調不良で休んだ人をとやかく言うのが面白くないし、休んだ2人の年齢が近かったからといって、若者と括るのも面白くない。 「若者は未熟だから自己管理が行き届いて
絵を描く人は、描かない人に比べて世界をよく観察していると思う。 絵描きの脳には「もし自分がこれを描くなら…」というモードが常にスタンバっているので、(見た目に限って言えば)世界をよく観察する癖が付いていると言って良いだろう。 描く前提で辺りを見渡すと、世の中にはなぜそう見えるかを説明できないものが多すぎて、結構面白い。 今日は、そういう小さなオモシロを集めて書いてみる。 コイル駅のホームでボーッと電車を待っていたら、視界を端から端まで横断する複数本の線に気がついた。 そ
今回は、ふなばし三番瀬環境学習館さまで開催中の特別展『浅い海と深い海展―今日からキミも研究員―』のポスター制作のお仕事ついて振り返る記事です。 ふなばし三番瀬環境学習館は、三番瀬の自然について遊んで学べる博物館。体験型展示がたくさんある常設展も魅力ですが、積極的にワークショップや企画展を行っており、地域住民に愛されるスポットです。 ノーチのしっぽ研究所では、過去に何度も学習館さま主催のイベントに参加させていただいており、展示に関するイラスト制作等にも携わらせていただきまし
※この記事は相場大佑先生の著書『僕とアンモナイトの1億年冒険記』の読書感想文の続きです。 はじめに:この記事は本書についての内容に触れるため、多少のネタバレを含みます。本書を読もうと思ってる方はご注意ください。 保身:本の内容のうち印象深かった部分だけをピックアップして、過去の経験を思い起こして感想を書いています。自分語りが多めです。本の内容だけ知りたいという方は、ぜひ本書を買って読んでみてください。 児童書の制作中、アンモナイトについて知りたくなり、本棚で熟成していた
※この記事は、巡回展『ポケモン化石博物館』の生みの親である相場大佑先生の著書『僕とアンモナイトの1億年冒険記』の読書感想文(読書の感想以外も多め(関連して思い出したこと多め(脂身の方が多い)))です。 2022年5月、上野に巡回展「ポケモン化石博物館」がやってくると知り、僕と妻は前のめりで駆けつけた。 妻(当時は入籍前だった)は無類のポケモン好きで、本編はほぼ全シリーズプレイ済み、ポケダン等の派生シリーズもかなり多く履修している。 一方僕は、幼少期〜思春期に「男の子に人気
こんにちは。ノーチのしっぽ研究所のヨースケです。今回は2024/7/11に発売された児童書『大迫力!異常存在SCP大百科2』の挿絵制作についてのレポート記事です。 前置き2023年11月、インターネットで大人気のコンテンツ「SCP」が児童書になりました。 知らない方へ向けて説明すると、SCPとは、2008年設立の共同創作コミュニティサイト「SCP財団」から生まれた世界観です。誤解を恐れず大雑把に言ってしまえば、創作都市伝説の投稿サイトから生まれた作品群という感じ。 自然科
終わりましたよ、鳥と海のアートフェスティバル2024。今年もいろいろな人と出会えて楽しかった。 今回も準備期間〜本番までを、サクッと振り返っていきます。 モチーフ決定前年の鳥海アートフェスに引き続き、「4色の色鉛筆だけでカラフルな絵を描こう」というワークショップを今年もやりました。 (前回の様子は以下の記事) 今年のモチーフは学習館スタッフ様のご提案で、コメツキガニになりました。 今年は5月のゴールデンウィーク中に開催となったため、三番瀬にたくさんのコメツキガニが見られる
わざわざ記録しておかなくていい思考を、忘れるために書く ・思考から溢れた感情の動きを記したいと思うことが多いが、X(未だにTwitterって言っちゃう)だとすぐに直接反応がくるせいか、皆に向けて公開している側面が強く、140字にまとめあげるのも面倒で、下書きに書き始めても投稿する気が起きない。かといって、noteで記事にするほどでもないと放置しておくと、脳内で延々と考え続けてしまい、体に良くない。だから何か思うことがある度に、ぽつりぽつりと書き溜めて、一定の長さになったら記
今年も繁忙期を乗り切った。僕は偉かった。 崩れゆく橋を駆け抜けるような、ギリギリの毎日だったが、喉元過ぎればなんとやら。4月に入ってからは残業もなく、まだ明るい空にいちいち感謝しながら退社している。 時間に余裕もできたので、またnoteアプリを開いてみた。珍しく前回の日記を読み返して、おうおう、やってるねえと、対岸の火事を眺めるような気持ちになった。人の記憶とはそんなもの。1ヶ月ちょっとしか経っていないが、終わってからの記録ではあの臨場感は出ない。書いておいて良かった。
そういえば、27歳になった。 本当に「そういえば」くらいの感覚で、ぬるっと歳を重ねてしまった。 1年の重みが年々希釈されていく。 27歳の自分は、26歳の自分が容易に想像できたくらいの範囲の暮らしをしている。 もとより、突然一大イベントが起こって、自他ともに認める成功者になれるような幸運を期待していた訳では無いが、相変わらずそこそこな1年を過ごしてしまったなぁ、という感情の動きはある。 まあ、それはそれでいい。 そこそこでも、日本人男性26歳全員の暮らしぶりを採点したと
最近、真面目にしっかり働いている。 会社や人のためにたくさん頭を使って企画し、デザインし、イラストを描き、モノを作っている。 自意識ギンギンのティーンの頃に、膿を吐き出すために始めた創作。そこから、クリエイティブな能力が育ち、今では飯を食う唯一の手段になっている。思えば幸運なこった。 しかしあんまり真面目に働いているので、頭でっかちになってきているような気もする。 忙しくなってくると、理屈を考えすぎて感情が置いてけぼりになる、アレだ。 問題解決のためのモノづくりは大事だが
制作に携わらせていただいた本が、本日2023/11/6(月)に発売されました。 タイトルは『大迫力!異常存在SCP大百科』。 恒例の朝里樹さま監修、えいとえふさま編、西東社さま出版のチームです。 同チームによる大迫力シリーズには、過去2回携わらせていただきましたが(詳細は以下の記事)、今回も声をかけていただきました。 ありがたい限りです。 大迫力シリーズは、小学校中学年〜中学生くらいを対象年齢とした児童向け図鑑です。 歴史やオカルト等、様々なジャンルを取り上げており、
ノーチのしっぽ研究所 ¥0sukeです。 (↑所属名がノーチのしっぽ研究所で個人名が¥0suke(読みはヨースケ)。本名の時もあるので名前が多くて面倒になってきている) 2023年10月14日、ふなばし三番瀬環境学習館で行われた「鳥と海の生きものアートフェスティバル」にて、色鉛筆アートのワークショップ講師を務めました。 鳥海アートフェスは過去2回参加させていただきましたが、どちらも物販ブース出展でした。 今回は子供たち向けにアートを学ぶワークショップも開催するということで
ノーチのしっぽ研究所の¥0sukeです。 お久しぶりの更新となってしまいました。 今回は、マンガを描くお仕事の制作過程を綴った記事です。 経緯某日。 国立国際医療研究センター研究所のO先生より、一通のメールをいただきました。 以前、Twitter(現X)経由で獣医師の先生にご依頼いただき、実験動物について4ページの解説マンガを制作しました。 その獣医師の先生から学会を通じてO先生にご紹介いただき、今回のご依頼に繋がったという経緯でした。 (実験動物の解説マンガは以下