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写真展をやってみよう!最終回「展示を終えて」編

写真展、無事終わりましたー!

3日間で60名の方にお越し頂けました。

コロナ禍+梅雨入り+開催前日に緊急事態宣言発令が重なった割に健闘したんではないでしょうか?
うん、大成功!

ご来場いただいた皆様(たくさんのお花や差し入れも!)、会場スタッフの皆様、行きたいけど足を運べなかった方々、メッセージくださった方々、ありがとうございました。

正直、開催するかどうか相当悩みました。
こんなご時世にやってる場合なのか。
昨年に続きまた延期をするべきなのか。

開催までこのブログをはじめとして、インスタやTwitterで毎日告知していましたが、自分から友達や知り合いにお誘いのメッセージを送ることは今回しませんでした。

なぜなら感染症への意識は人それぞれ違うし、職場の関係や持病の関係とか人それぞれ事情があるので、気を遣わせるのも悪いなと思って。
今回は誘うべきではないかなーと。
各自のご判断に委ねるといいますか。

「なうちの野郎、写真展するってぇのに、ワシ(ワタシ)にメッセージくれねぇとは薄情な奴じゃのぅ!」

と思ってた方、こういうことだったんです。
平常時だったら送ってますよ(泣)

そんな状況の中で無事開催できて、ホッとしています。

今のところ、保健所から連絡きていないので大丈夫かと。

もうちょい様子見てから何事もなければ、記入いただいた連絡先はシュレッダーで破棄いたしますので。

さて、展示で頂いた声を一部ご紹介します♪

作品を見ながら「ここ行ったことある!」とか「え〜これどこだろー?」って考えるのがすごく楽しかった
「昔、通ってた高校の近くや通勤で使っていた駅周辺の写真が懐かしかったです」
「写真撮影のモチベーションが上がりました」
「居心地の良い空間でした」
「自分も写真展やってみたいと思った」
「知ってる風景がないか探したり色々な楽しみ方ができてすごいなと思いました」
「早速、フォトブック作ってみた」

など。

いやぁ、嬉しいですね😊

開催迷ったけど、やって良かったな、と。

話は変わりまして、個展開催にあたり僕なりの狙いが2点ありました。

1.コロナ禍で落ち込んでる人が写真を見て少しでも気持ちが軽くなるように

2.遠出しなくても、視点を変えることで日常生活に新たな発見があるように

この2点を意識してました。
そういう意味では、ある程度は狙いが達成できたのかなーって!

セレクトにあたっては、広島の街の多様性、多面性を伝えるために1駅1枚縛りで統一感は無視しました。
あえて色々な写真を混ぜました。せめて、散漫な印象にならないようデジタルカメラの写真をごく一部に留めてフィルムメインにしました。
カラー/モノクロ、街中/郊外、横/縦、寒色/暖色、寄り/引き、無機物/有機物、客観/主観などなど。写真を構成する要素を分解してバランス良く散りばめました。

……と、まぁ。
こういうブログで言語化するために理詰めで上記のようなことを考えて書いていますが、普段の僕はボケーーーーーっとしてましてねぇ。

撮影時はなーーんにも考えてないんですよ。笑
あえて考えることと言えば「水平・垂直はちゃんと取ろう」ぐらいかなーー。

5年間でこういう写真が揃いましたよ。良かったら見てやってくださいねー。みたいな。
そんなノリです。

散々語っておいてアレですが、写真を通して伝えたいことなど何にもなくて、ただ楽しくてやってるだけなんですよね。(特に初期は。)
結果、131駅揃ったってだけで。

「じゃあ展示できるじゃん」みたいな。


コンセプトとかステートメントとかって、後付けのこじつけで構わないと僕は思っています。

最初から表現するテーマが決まってる人は、僕からしたら羨ましいです。

逆に。薄っぺらい人間なもんで。

あれこれやって、途中で気付くもんなんでしょうね。こういうのって。

要するに

高尚なことは考えず、肩肘張らずにもっとカジュアルに写真やカメラを楽しんでやりましょうよ、と言いたい!

ただ、SNSにアップするだけだったり、SSDにデータを眠らせておくだけだと、もったいないよ、っていう。

写真が上手くなりたくなったらカメラを常時携帯して、撮影テクニックを検索して記事を読み漁ったり、写真集読んだり、良いなと思う人の写真を真似したりとか自然と
するようになると思うんですよね。

下手でも自己表現したっていいんですよ。才能がなくてもセンスが時代と合ってれば。センスに優劣はないと思います。その人の世界観と置き換えてもいいかな。

才能が先天的なものであれば、センスとは後天的なものだと僕は思っていて。

それまでの人生で、自分のアンテナに引っ掛かるものをどれだけ観てきたか。

その蓄積でその人のセンスって形成されると考えています。

写真に限らず音楽や文学、映画、演劇とか。

僕は、30歳から写真始めました。これが10代から始めてたら全然違う作風になっていただろうな、と思います。

なんなら

別に上手くなくてもいいんですよ。

大事なのは初期衝動なんですよ。

それでとやかく言ってくる人やマウント取ってくる人がいたとしても

「嫌なら来るな。」

これでいいんです。入場料取ってるわけでもなし。

実際、僕もまだまだ上手くなりたいし、引き出しも増やしたいです。どうしてもマンネリになってくるので。構図とか。

作風も変わるのが自然だろうし。

ちなみに僕は、才能はないけどセンスはある

と思っています。笑
思い込みって大事ですよーー。


はぁーースッキリした!
5年間溜めてたものを一気に放出したので。笑

これで次のモードに移れる!

こうして個展やって、5年間の自分の写真を(ごく一部とはいえ)眺めて、しみじみ思ったことがありまして。

それは「直線的なラインと形が好きだな。」と。

街中でも住宅街でも自然豊かな場所でも、カタチに注目して、視覚的にどう面白く切り取るかに命を掛けてるなと。笑
それを演出なしの即興でどこまでやれるかに5年掛けて追究していたような気がします。

今回は、ポートレート写真入れてないですが、「無機質で幾何学的な温度感のないポートレート写真。人も部品の一部として機能しているようなシュールな海外のファッション写真みたいなやつ撮りたい。」
と思いました。
つまり、植田正治さんみたいに演出して撮る写真にも挑戦したいなぁ、と。

SNSに氾濫してる「被写体が主役で情感が込められすぎているウエットな写真」の真逆がいいなぁ。シュールでスタイリッシュでミニマルなやつ。温度感のない写真。映画っぽい構図やカラーグレーディング。サイバーパンクっぽいテイストも取り入れた作風。

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こういうのです。シュールなものが好きなんですよね。現実と非現実が同居してるような。
絵画でいうとダリとかマグリットとか。
デザインでいうとヒプノシスとか。

どなたかモデルになってくれませんか…。

音楽も「ボーカルを楽器の一部として見なして構成している」
楽曲が好きなんですよね。あまり情感とかこもってないやつ。暑苦しくないの。笑

いや、泥臭いブルースとか労働者のためのパンクソングも好きだけども。

あとは昨年、車の免許取って思い付いた「今は営業していない打ち捨てられてたゲームセンターやパチンコ屋さん、県道沿いのラブホテルやレストランを真正面から三脚立てて撮りたい。」

それをシリーズにして写真集にしたいなーと。

これは5年くらいかかりそうですね。笑

機材面でいうと、フィルターワークとライティングを勉強したいですね。

NDとかPLは勿論のこと、ソフトフィルターとかクロスフィルターとか。カラーフィルターとか。

マルチイメージフィルターみたいなエグい効果にも手を出したいですね。

音楽に例えると、エグい空間系のエフェクターやスネアにディレイとリバーブめっちゃ深く掛ける的なやつ(ダブみたいな)。これ、ネオンカラーのライティングと組み合わせたら、めちゃめちゃサイケな画が撮れそうだな。大好きな初期ピンクフロイド的な。


と、まぁ語り出すと止まらなくなるので、この辺で。笑

てなわけで、やりたいことはたくさんあるんですが

しばらくはインプットの時間に充てようと思います。
映画をたくさん観るぞ!!👀
Amazonプライムでオススメあったら教えて。

ひとまず、この連載記事はこれで終わりにします。
この連載が、誰かのお役に立てたら幸いです。

あ!最後に大事な大事なお金の話を忘れてた。

テッテレッテッテッテー!

個展収支報告発表ー!

(桃鉄の決算BGMを流しながらお読みください)

【支出】

写真プリント代金131枚=¥5,990
内訳:2Lワイド103枚=¥3,090
6つ切りワイド29枚=¥2,900
貼れパネ(スチレンボード)代
A1サイズ10枚=¥9,042
写真集作成費(20部)=¥15,880
仕様:A5サイズ102ページ
コート紙(光沢紙)表紙110kg/本文90kg
ポストカード印刷コスト100枚
¥3,000                ※レーザープリンター使用時。メーカーや印刷サイズ、使用モードなどによって単価は変わってくるので、参考程度にしてください。電気代もかかるしね。
インクジェットプリンター用光沢はがき
20枚×5=¥550
レーザープリンター用光沢はがき
100枚=¥624
両面テープ/養生テープ/ひっつき虫
¥1,160
カッター
¥110
カッター替え刃
¥110
手袋2組
¥220
定規
¥110
カッターマット 
¥220
会場レンタル代
¥3,000
会場搬入時の駐車場代
¥1,100

計 ¥41,116

【収入】

写真集20冊(価格¥1,500完売)
¥30,000
ポストカード46枚
¥4,600
完売した写真集追加発注分の購入申し込み頂いてる方×5名分の売り上げ
¥3,520

計 ¥38,120

-¥2,996

でしたー!ちょい赤字!

黒字に持っていくために展示している写真パネルを販売しようか直前まで悩んでたんです。実は。

仮に事前準備した写真集20部とポストカード100枚が完売しても、売り上げ¥40,000なわけで。それは前もって把握してて。

それでも販売しなかった理由としては、

1.想定外の早い梅雨入りでパネルが反ってしまったこと。(ハレパネは7mm以上推奨です。5mmだと反ります。カットする時が大変だけどね。)

2.購入された方が、その場で持ち帰るスタイルだと、展示のコンセプトにそぐわない。やっぱり、131駅全て揃ってないと機能しないコンセプトなので。そのため、展示終了後の郵送対応になる。そうなれば住所を伺ったり余分にコストを割かなければならない。会場スタッフさんには、カフェ業務があるうえに無理言って写真集とポストカードの物販代行をお願いしている…という経緯もあり、これ以上はやめとこうと取りやめました。

「一人でどこまでできるか?」

が今回の展示の裏テーマでもあったので、入場規制も行いませんでした(というか不可能)

3.どうせ販売するなら額装するか、プリントを販売するかした方がいいのでは?
価格はかなり上がるが…でも、予算的にこれ以上用意するのは今回は、きつかったですねーー。(カメラ欲しい!レンズ欲しい!フィルム使いたい!)

以上、3つの判断でやめました。

ポストカードが50枚近く手元にあるので、オンラインで5枚セット500円で5組だけの限定販売するようにしようかな。

支出に関して。

そもそもカッターとか定規とかは、自宅に置いてる人も多いだろうし、コストカットは工夫次第で可能。ポストカード用に間違って買ったインクジェット用紙。あれがなければもうちょい安い。

まぁ、消毒液や体温計は購入せずに家に元々あったものを持参したし。

接着剤として使った"ひっつき虫"は、以前展示で使用したものを流用したので。トントンか、もうちょい費用かかるかな、という。

まぁ、大体の予算感はこれぐらいでしたということで。

どうですか?工夫次第で、そこまで掛からないでしょ?

個展でこれなら会場費用を割り勘できるグループ展なら案外ハードル低くないですか?

毎日の地道な告知活動(60日間毎日インスタとツイッターに投稿してました。時間は不定期で。)

の効果も多少はあったのか、動員は健闘したと思う!

誰か僕を褒めて!笑

美術展とか写真展とかコンサートとか、敷居高いイメージですがそうでもないですよーー。っていうのが、この連載で僕が伝えたかったことです。

めちゃめちゃ疲れますが、楽しいですよ!

みんな気軽に表現活動しましょー(感染対策しっかりしながら)

また、撮影日記的な記事をここに書くと思いますので、引き続き宜しくどうぞ。

ありがとうございました。

それじゃ、またー!


動画撮影むず!

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