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日記 - ピース

集中力の回復に「ジグソーパズルがいい」と教えてもらった。
アドバイスしてくれた方からは、
「500ピース」という具体的な数字を出された。


店頭で怯んで、
「300ピースぐらいからでいいのでは…ッ」
と弱氣になったけれど、
えいやっ!と500ピースのジグソーパズルに決めた。


紅の豚 「記念撮影」



同じような顔、白だけのピース、青だけのピース。
自分で選んで決めたとはいえ
「うわぁ……」と若干、引いている。


こういうの、どこからやるんやっけ。
カドか。カドを見つけるんやっけ。
端っこを縁取ればいいんか。
あ、待って、特徴的な文字のピースを見つけたから、先にこのへんからつくろ。
あっ、でも繋がるピースがすぐに見つからん……500もあるし……
メインふたりは服装がわかりやすいな。
この模様を先に集めよう。
あ、文字。文字のピース、見つけた。


バラバラに、部分的に点々と繋がっていく。
繋がると「あっ」と嬉しい。



スマホに届くすべての通知を切って、集中した。(写真はあとから撮った)


そうして氣がつくと1時間、経っていた。


体感では10〜20分ぐらいだったのに。
ジグソーパズル、恐るべし……!!!


なにか、サウナに入ったあとのようなすっきり感。「ぷはぁーっ」て感じ。
ちなみにサウナを例にあげたけど、わたしは砂浴のほうが好き。心臓がばこんばこん打つアレがたまらなく好き。「心臓動いてくれてるんやなー」ってなって感動的で、土葬の氣分も味わえます。(生き埋め)


そういえば「ガッと集中!」したあとってすっきりする氣持ちよさがあったなあ……
というのを思い出しました。
「なんちゃらハイ」とか「ゾーン」とかいうアレです。



ジグソーパズル自体は小中学生のころに遊んだ覚えがある。
魔女の宅急便のエンディングの、ショーウィンドウの前でこちらを振り返るキキと、キキコーデをした小さな女の子が歩いてる場面。
ムーミンシリーズの薄暗く、鬱蒼とした湿度の高い森。ニョロニョロがいたような……
どちらもたしか、300ピースぐらいだったと思う。


ちょうど同じ頃、同居の祖母が1000ピースのジグソーパズルを始めて、
「1000ピースて!すげーー!」と言いながら見ていた氣がする。いや、邪魔をしていたかもしれない。(ごめん、おばばさま)
完成した作品を、秋にある村の展覧会に出すと言っていた。1000ピースって、すごいなあ。
今のわたしからしても、途方もない数字のように聞こえる。「1000ピースをやろう」って挑戦すること自体、まず素晴らしいよね。
わたしは500ピースを買いに行って、「いやっ、300ピースからでいいんじゃないかなあ」って思ったもの。笑



今さらだけど、ジグソーパズルって全部ひとつずつかたちが違うのがすごい。
平面のパズルでは通常同じかたちのものはなく、すべてが違うかたちをしているという。
だから隣合わないとき、ピースがぴったりとハマることはない。変に隙間ができたり、ぎちぎちと噛み合わせが悪いとき、これらのピースは隣り合わないのだとはっきりわかる。



なんか、なんか、人間関係みたい。

「合わない」相手は「合わない」というだけだから、自分のかたちを変えようとしなくていい。
それぞれに自分の、おさまる場所がある。

嫌いでも、嫌われていても、
自分と直接隣り合うことはなかったとしても、
たどっていくと、どこかで誰かとは繋がっている。


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