gallery 『狐面』
片付け中、かつて写した写真を発掘した。
ギャラリーの企画展に出展するためにあつらえた、わたしらしくない額の中に
居心地悪そうにおさまっていた。
いつだったか、
「狐面作りたい」
という謎の創作欲が湧いて
数日かけて狐面をつくった。
完成した狐面はどこに持っていくでもなく、
どこに発表するでもなかった。
「つくりたい。だからつくった」
という、完全なる自己満足。
完成したことで満足を得たわたしは
「よし、捨てよう」
と すぐに決めた。
飾りたくてつくったのではない。
誰かに