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子宮体がん体験記 CVポート

抗がん剤投与のために入院した初日に、まずは『CVポート』というものを鎖骨の下辺りに埋め込む手術をした。

本来抗がん剤は腕の血管に点滴で投与されるものだが、私は血管が細く埋もれているためにルートが取りにくい。
抗がん剤は万が一、ちゃんと針が入らずに漏れてしまうと周りの皮膚が腐ってしまう。

そのために漏れないよう、無理して細い上に見つかりにくい腕に点滴するのではなく、鎖骨の下にCVポートを入れてそこから抗がん剤を入れるというのが私の今回の投与方法だった。

CVポートを軽く調べてみたら、ガンの末期で食事が取りにくい人がそのポート経由で栄養を摂るために装置を埋め込むというものをネットで読み、「末期?」とビビった。

けれどちゃんと、私のようにルートが取りにくい人が装着するというのも見つけて、そういうものなんだと少し安心した。

このポートを埋め込む手術は部分麻酔で短時間で行われた。
入れてからしばらくは鎖骨の下に「何かある!」という違和感で気になってしまったが、慣れれば痛みも違和感も無くなった。

その後薬剤師さんがきてくれて、時間をかけて丁寧に抗がん剤の副作用について説明してくださった。

副作用は個人差があるだろうし、今から心配ばっかりしまくってもとにかく初めてみないことには私にどのぐらいの副作用が出るか分からない。

けれどどういった感じのものが、いつぐらいに出て
それは治まってくるのか、酷くなって行くのか等一般的なことでいいので知りたかった。

抗がん剤は辛いという話はよく聞く。
でもその辛いってどんななのさ、と思っていた。

そうしたら薬剤師さんは
「二日酔いみたいな感じです」
と仰った。

え?そんなもんなの?
もっと七転八倒の苦しみとか悶絶とか、そういうもんかと思ってた。
二日酔いだって辛いけど、そう聞くと少し安心する。

後、私に使う薬の一種類はアルコールが入ってて、瓶ビール半分ぐらいのアルコール量を摂取した感じになるとの事。

なので日帰りで抗がん剤を打つ際は車の運転は出来ない。
(私の病院では初回のみ入院で、後は通院での投与だった)

普段から「お酒に弱い人はもしかしたら気持ち悪さなどでやすいかもしれませんね」との事だった。
私は強いってほどじゃないけど、ビールぐらいなら軽くグイグイいけるクチ。
けれど造影剤の薬入れた時の口の中の薬臭さには敏感なんだよね。

とにかくやってみないことには、どれぐらいの副作用が出るか分からないけれど「二日酔い」の言葉で少し気持ちが楽になった。
実際はもっと大変だとしても、始めから脅されるように怖いことを聞いているよりは私的にはずっといい。

そしてよく聞く副作用の一つ、手足の痺れだがこれについて質問してみたら、痺れが指の先から始まってそれが蓄積されていき、1クール目より2クール目、3クール目となる方が痺れが広く強く感じるようになるみたい。

さて、どうなるかな。

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