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子宮体ガン体験記 金髪に染めた


#髪を染めた日

抗がん剤すると決まったら楽天家の私でも、髪が抜けるのやだなぁ。
特に抜けかけが一番やだなと思って、ずっとモンモンと考えていた。
それで、ふと思い立って髪を金髪気味にした。

ただブリーチするだけではなく、白髪に近いプラチナブロンドが理想だったので少しお高い美容院に行ってみた。

何故そうしたかというとタレントの所さんとか小堺さん、髪薄めだけど髪が地肌に近い色だから薄くてもいい感じじゃない?
薄いのが目立たないしオシャレだ。

私も抜けかけになったら、そういう感じから始まった方が精神的ダメージ少ないと思ってね。

黒髪でどんどんツルツルになっていったら、自分で鏡見た時ショックな気がしたんだ。

それとどうせ抜けちゃうなら、抜けちゃうまで普段出来ない色で遊んじゃおうと思ってね。

美容院では最初、一回では金髪気味にする事は出来ても私が望むようなプラチナブロンドにするには初回では難しいだろうという事だった。

それでも良かった。
私は美容師さんに、抗がん剤で2週間後ぐらいには髪が抜ける事を話した。

そして、だからこそ染めたいのだと。

美容師さんは私の望みを少しでも叶えようとしてくれ、頑張ってくれた。
仕上がりはプラチナブロンドではなかったけれど中々にいい感じだった。

お高い美容院だったので、ン万円する施術だったけれど私は満足だった。
2週間したら抜けてしまう毛だけど、抜けてしまうからこそ染めたかった。


その後の診察や入院では、金髪になった私の髪はとても目立った。
もうすぐ抜けるから染めたと言うと先生も看護師さんも納得してくれた。

私はこうやって前向きに、初めての抗がん剤に立ち向かおうとしていたのだった。

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