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【感想】『ある聖女の駆け込み訴え』さちはら一紗 『学校一の美少女なあの子が、俺の推しの底辺Vtuberだった』藤崎珠里 #文学フリマで買った本

駄文&前書き

11月の終わりから12月がめちゃくちゃ忙しい。冬コミ原稿のせいです。そのせいで何もかもの予定が狂います。コミケ出るたびに2万文字のライトノベルに関する考察本を書いているのだから当然です。半年に1回大学の文学部卒業できます。だから今更11月に行われた文フリ東京の感想を書くこともきっと許されます。マジで遅くなってすみません。

ということで文フリ東京37で購入した作品の中で特に印象的だった2作品の感想を書いていきます!文フリ東京は大抵は出展者側でバタバタして普段はこれといった作品がなければなかなか自発的に買うことはできていないのですが、今回は気になっていた作家さんが出展されるということで購入。どちらも素敵な作品だったので手に取って本当に良かったです!

『ある聖女の駆け込み訴え』さちはら一紗

白雪姫をモチーフにした短編作品。百合でいいと思います(真顔)。白雪姫と言えば童話屈指のご都合主義ハッピーエンドな印象が強かったので、良い意味で「白雪……姫?」となりました。
勢いよく、時に滔々と語られるある聖女の訴え。11ページという短いページを二段組みかつ隙間なくびっしりと埋め尽くす文字には圧倒されますが、文章は語り口調も相まってすごく読みやすくて没入感がすごいです。テクニカルかつパワーみに溢れてます。そんな聖女の訴えは夢中になって一瞬で読み終えてしまいます。最後の一文までめちゃくちゃ面白かったです!

『学校一の美少女なあの子が、俺の推しの底辺Vtuberだった』藤崎珠里

ストーリーとしてはタイトルの通りです。登録者が20数人しかいないVTuberガランス・シエルが実は学校一の美少女・茜美紅さんで、そんなVTuberのことを推している森田くんが徐々に距離を近づけていく……
もうとにかくめちゃくちゃ甘い!こういうラブコメを永久に摂取して生きていきたい!VTuberの正体がバレたことから始まるラブコメはとにかく純度が高い!推しがリアルにいて好きになる過程だったり、両想いだと認識する瞬間だったり、二人でラーメンを食べる瞬間だったり……その一つ一つが尊くて甘くて最高すぎます!森田くんと茜さんのラブコメ、僕の高校時代の思い出とトレードできませんか……?
個人的には茜さん視点の「同じ学校の男の子が、私の大好きなリスナーさんだった」がめちゃくちゃ好きでしたね。森田くん視点から見ても激かわだった茜さんが一人称でもかわいすぎる。特に未来で同棲していることが語られる場面の65pの「朝起きて一番に会うのが好きな人で、寝る前最後に会うのが好きな人なのだ。」とか、66p「らぶ。」がマジで愛おしすぎます。なんだこのかわいい生き物は。読後感があまりに幸せです。最高でした。

終わりに

というこで文フリ東京で買った作品の感想でした。どちらもめちゃくちゃ面白かったので今後手に入る機会や読めることがあればオススメです!

あとすごく雑談なんですけど、さちはら一紗さんが小説家になろうで連載されている「空白のリネン」という作品がめちゃくちゃ好きなんですよね。社会人2年目の頃、めちゃくちゃ仕事辛くて(月80hとか残業していた頃)かなり精神がおかしかった頃がありました。その頃、Twitterでたまたま見かけたこの作品を通勤電車の車内で毎日1話ずつ「空白のリネン」読んで自分をつなぎとめてました。人形の少女と魔術師のお話は僕にとってすごく特別です。この作品があまりに良すぎたこともありこの作品以来小説家になろうで小説読めていないです。改めて面白かった!ということと、オススメしたい!を伝えたいのでリンク載せておきます!(この作品の感想もいつかちゃんと書きたいです)

https://ncode.syosetu.com/n0238cl/

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