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アートの力

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アートを通して感じた魅力、最近行ったおすすめの展覧会などについて不定期でお届けします。
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#展覧会

オリジナルについて考えたこと

ずっと気になっていた The Original 展へ行ってきました。 オリジナルって聞くと 「最初につくられたもの」だと 漠然と考えていました。 大量生産が必要になっていった 時代の変化を追っていくにつれて   デザインって いろんな人やものが影響を受けて 似たようなものが沢山あったり オマージュをつくったり 自然と派生していくものだと 思い込んでいたけど また原点に戻って 見返したりすることって 中々ないな~と 思いました。 一つ一つをまじまじと見て 「ここ

制作意図が不詳でも魅力的な訳

こんにちは。 平日はほとんど家から出ないので 散歩がてらにお出かけしました。 が、 暑くて暑くて。 ミント(ハッカ)や扇風機、 お水をフル動員して 何とかしのぎました。 さて、今日は、 講演会と企画展に行ってきました。 ※詳細は下部へ 講演会の中で 「漆」の話がありまして、 例えば、 ある絵画を元につくられた 衝立には一つだけ、太陽だけは 省いて描かれた作品がありました。 (それ以外は全く同じ) その作品の情報は 火事で焼失し残っていないそうです。 現段階では

展覧会の構成について考える

こんにちは。 暑い日が続いて 外を歩くことが だんだん苦手になってきました。 さて、今回は 「ゲルハルト・リヒター展」に 行ってきました。 パンフレットには リヒターの主な絵画手法の説明について 記載があり、 事前情報を調べずに 見に行きましたが、 とても楽しめました。 また、よく行く展覧会では 章立て(1章~5章のような)で あらかじめ順路が 決められています。 しかし今回は、 絵画手法ごとに作品が まとめられていて、 自由に行き来できたので 気に入った作

いろいろな経験が積み重なって生み出される

こんにちは。 今日は先月参加した 講演会の感想を書いていきます。 九州国立博物館で 行われている葛飾北斎の 記念講演会に参加しました。 元々は西洋美術の方が好きで 「北斎と言えば『冨嶽三十六景』」 くらいでした。 そんな私ですが 北斎が『冨嶽三十六景』の 完成前に描いた 多様なジャンルの作品や すでに高齢(70歳前後)で あったことなど 改めて北斎が描き続けた 意志の強さというものを 感じました。 北斎が40歳台の頃は 摺物※や狂歌絵本などの ジャンルで一流絵師と