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<代表インタビュー>競合はテスラ、再生可能エネルギーへのシフトを目指して。

代表取締役CEO 塩出
13才の頃にインベーダーゲームを自作、2008年にスウェーデン王立工科大学でComputer Scienceの修士課程を修了、その後3ヶ月間洋上で生活。三井物産に入社し、途上国での電力事業投資・開発等を経験。2016年ハーバード・ビジネス・スクールでMBA課程を修了。ハーバード大在学中にNatureを創業。この度Natureは累計販売台数10万台突破し、環境エネルギー投資、DeNAから5億円を調達。これによりさらに成長を加速させるフェーズへと突入しました。そこで最優先事項として掲げているのが、「人材の採用」です。ここまでどうしてきたか、今後どうしたいのか、どんな人材を求めるのか。「プロダクト」「今後の展開」「採用」にフォーカスしてインタビューをしました。

「メンバーのプロダクトへの愛情」x「プロダクトのもつポテンシャル」が10万台突破につながった

- 国内のIoTベンチャーで10万台達成した会社はほとんどありません。10万台達成できた理由ってなんですか?

やっぱりいちばん大きいのは、メンバーのプロダクトへの愛情です。
うちのメンバーは、開発してるだけじゃなくて、メンバーそれぞれが一番のユーザーなんです。

IoTの製品って、すごくバリューチェーンが長いじゃないですか。ハードで言うと、製品、マニュアル、パッケージからシュリンクラップまで。ソフトでは、ファームウェア、スマホアプリからサーバーサイドまであります。その分、製品開発までの道のりが長くて大変で。それでも、やっぱりメンバーそれぞれが自分の領域でオーナーシップを持って、大変だけど、こだわり抜いてきた結果ですね。

ハードウェアエンジニアの神園は、品質管理にグリップを効かせるために去年は1/3くらい中国に張り付いてくれたり、デザイナーの長尾は、工業デザイナーなのに、カタログ、広告、HPまで幅広く見てくれたりしてます。他にも、ソフトウェアの北原は、歩いている時に閃くのか、休日中に突然浮かんだアイデアをSlackに投稿したり、サポートの梶本は製品テストのために、家のテレビを買い換えてくれたそうです(本人談)。笑。

僕自身も、発売前に中国の工場でラインに並んで全品検査したりしましたね。もう最後の方は、工場のゲートも顔パスでした。あと、Twitterの公式アカウントの運用もやってるんですが、30分に1回くらいエゴサして、いいねとかつけてると、チャットボットに間違えられたりしてます。笑。

-確かに、メンバーのプロダクトへの愛情もあると思います。しかしそのほかにも10万台売れた理由があるのではないでしょうか?

Nature Remoの発売は、マーケットのタイミングとしてもよかったと思います。
Nature Remoの発売と同じタイミングでGoogle HomeやAmazon Echoが発売されました。スマートスピーカーが売れて、その家電操作のブリッジとしてNature Remoが売れるという流れが出来たのは強かったです。

この流れは、僕は米国のハーバード・ビジネス・スクールに留学していたときに目の前で起きていたので、日本でも確実に来るという確信がありました。ちょうど、Amazonに入社が決まっていた友人がAmazon Echoがまだ全然話題になっていない時に使っていて。最初は、Amazonの音声認識スピーカー?え?売れるわけないよ。って、バカにしてて。でも、興味本位で買ってみたら、めちゃくちゃ音声認識が優秀。初めて、電源プラグと繋いで声で照明つけた時は感動しました。

最近では、GoogleさんがGoogle Home miniとNatureのNature Remo miniをビックカメラとかで同じパッケージに入れて売ってくれてるのでさらに販売の成長に拍車がかかりましたね。

Nature Remoはあくまでも布石。ここからエネルギー事業への展開が勝負

- Natureの競合となる会社はどこですか?
米国のTesla社です。

というと、みなさん、目が点になって。笑。お前は何を言ってんだ?!というリアクションをされちゃいますね・・・・。

でも、実はこれは結構真面目な話なんです。

Natureは、Nature Remoというスマートリモコンが主力商品なのですが、もともとスマートリモコンを開発するに至ったきっかけはエネルギー需要の最適化なんです。

電気って、需要と供給を常に合わせる必要があって、そのために電力会社が頻繁に供給側で調整してるんです。そのために、1年で数十時間しか稼働しない発電所があったり。でも、それって電力の需要側をうまく調整できれば、その発電所を代替できるんじゃないかってことですね。そこで注目したのが、家庭のエアコンです。そのエアコンをインターネットにつなぐ手段がNature Remoということです。

そこから構想を膨らませていって、今は、単純に電力需要の調整だけではなくて、電力自体を売買するプラットフォームを目指してます。

- それでなぜTeslaが競合という話になるんですか?

Teslaって、地球の電力は再生可能エネルギーで全て賄うべきだと思ってて、そのために太陽光パネルを屋根の瓦にしたようなものを開発したり、電気自動車を普及させたりしてますよね。でも、会社が目指してるのは、究極的には再生可能エネルギーへのシフトですよね。

Natureのビジョンは、「自然との共生をテクノロジーでドライブすること」(2021年11月より「自然との共生をドライブする」に変更)で、その一歩として、「インターネットとセンサー技術を活用して、分散型で再生可能な電源を普及させること」を目指してるんです。その根っこのところが同じだということが1つ。

もう1つは、ハードウェアから切り込んでるところですね。Natureも、最初はソフトウェアだけで出来ないかと散々考えたんです。でも、世の中の既存の仕組みを抜本的に変えようとすると、どうしてもハードウェアから作らないと自由度を持って、サービスを作れないんです。クラウドサービスだと他社のクラウドに依存したり、OEMだとファームウェアを自由に書き換えれなかったりしますしね。

この2つが共通する会社ってそんなになくて。みなさんに馴染みのあるTesla社を今後の成長への戒めも込めて競合にあげさせていただいてます。

電気も地域で融通し合う時代が来る。そのために電力を個人間で融通できるP2Pプラットフォームを作る

- Nature Remoから電力の調整までは理解できるのですが、そこからどうやって電力を売買するプラットフォームに発展するのですか?

Natureでは、Nature Remoで蓄積してきたノウハウとか資産を使って、Nature Remo Eという新製品を開発してます。この製品は、スマートメーター、太陽光システム、EV充放電システムと連携ができるんです。なんと取り付けに工事はいりません!!

電力のP2Pのプラットフォームを作るのに、必要な要素は大きく分けて2つあります。1つは、電力の売りと買いのリアルタイムのデータ。もう1つは、電力の需要と供給をバランスさせるための調整力です。Nature Remo Eは、この2つが実現できます。Natureでは、このNature Remo Eを普及させることで、プラットフォームの参加者を広げて、電力を個人間で融通できるP2Pプラットフォームを作って行こうと考えてます。

DeNA南場氏も激励 「賢いリモコン」売る35歳起業家の野心

「共感」x「粘り強さ」x「好奇心」がキーワード

- Natureにはどんな人にジョインして欲しいですか?

Natureの製品とかビジョンに共感してくれる方に来て欲しいですね。

Natureは、まだスタートアップなので、色々とチャレンジも多くて大変なこともあります。それを乗り越えてくれるのは、ビジョンとか製品に共感してくれてるからこそだと思ううんです。

- 具体的にこういう資質が重要とかいうのはありますか?

それは、「粘り強さ」と「好奇心」ですね。

スタートアップで何かを新しくやると、まーそれは失敗の連続です。。。。僕も、ビジネススクールで色々教えられましたが、やっぱり聞くとのやるのでは全然違う!こういうところにリスクがあるというのは散々聞かされているのに、わかっていながらひたすらそんな地雷を踏み続けて来た気がします。笑。それでも、なんとかここまで来れたのは一重に諦めずにみんなで粘ったからですね。

うちのような会社は、常に新しいことにチャレンジにしているので、そういうことにやりがいとか生きがいを感じられるのは、好奇心が強い人だと思うんですよね。

なので、常に新しいことにチャレンジするような「好奇心」旺盛でいてかつ、失敗しても諦めない「粘り強さ」を持った人材に是非ともきて欲しいですね。

- ありがとうございました!

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