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SNSと3Dプリンタのお話

今はSNSでも3Dプリンタの投稿をよく見かけるようになりました。Nature3DがTwitterアカウントを作ったのは2018年です。この時にもすでに3Dプリンタは普及していて、SNSで話題に上ることも多かったですが、年々3Dプリンタに関する話題や投稿は増えているように感じます。

従来は検索がネットで調べ物をするときの入口でしたが、検索は使いにくくなったという声が多く聞かれます。最近は検索で3Dプリンタのことを調べても、オンラインストアの商品や、表面的に書かれた企業のページしか出てこないことが多いです。求める情報にたどり着けなくてがっかりした経験があるという方も多いかと思います。検索は、企業など運営母体に信頼性があるところの情報を優先して表示するアルゴリズムへの変更が進みました。個人で運営しているウェブサイトはなかなか検索では出てこなくなり、わざわざ個人でサイトを持って情報発信しようとする人は最近はとても少なくなってきています。

台頭してきているのがSNSです。SNSと3Dプリンタは親和性が高く、他の人は3Dプリンタをどう使って、何を作っているのか?起きている問題をどう解決しているのか?という、常に関心を持たれるところに即時性をもって応えてくれます。中でも画像や動画は起きている現象など、言葉での表現が難しい情報が詰まっており、こんな感じなんだけど…という探すことが難しい問題でも解決の手掛かりがつかめることもあります。最近は検索でなく、SNSで調べ物をするという人も多いかと思います。

ただ、SNSは情報の偏りを生むのも事実です。SNSは全体のある一部分を誇張するとよく言われます。SNSで出てくる情報は氷山の一角で、それらをつなげ合わせれば全体を見ていることになるかというと、そうではありません。また、実際のところは3Dプリンタでのものづくりは競争ではないのですが、SNSだと「いいね」の要素を優先表示されるよう作られているため、意図せずに造形の綺麗さを競うような感じになりがちな一面もあります。SNSも「いいね」に左右されるあまり、検索と同じように、実は求める情報が得られにくくなる環境を意図せずにユーザーが作ってしまっている可能性もあるのかもしれません。

最近は情報の取り方も難しく、受け身のスタンスでいると流されてしまったり、固定化していると的外れな情報しか得られなかったりします。何の情報が欲しいのか主体的に考え、場合によってプラットフォームを柔軟に使い分けていくことが今後は重要になってくる気がします。

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https://gaiax-socialmedialab.jp/post-49563/

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