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ネオおばさんという概念

 1年半くらい前だろうか、ポッドキャストを聴き始めた私はオススメに出てきた誰の番組かもよくわからないそれを聴かずにはいられなかった。
「ゲイと女の5点ラジオ」、タイトルだけ見ても何もわからない。むしろ疑問ばかり湧いてくる。
この何とも言えない「なんなんだこれは?」という気持ちと好奇心が抑えきれず、その時聴いていた番組を中断し、「ゲイと女の5点ラジオ」を聴き始めたのだった。
ヴァジャという女性としょうちゃんというゲイの方が楽しげに思った事を話す内容にすぐに虜になってしまった。
その中で「ネオおばさん」という初めて聞く言葉が聞こえてきた。「何のことだろう?」と最初思ったが、その意味を知った時、なぜか一気に私の視界が開け、存在を肯定されたような気になった。
  「ネオおばさん」とは「若くもないけど、おばさんでもない人」の事で、女性だけでなく男性でも、ゲイの方でも、どんな人でも使える言葉だ。
また、「ネオおばさん」とは精神的な要素が大きく、どんな年齢でも「ネオおばさん」を自称することはできる。
私は30代独身で、ある程度の年齢になると女性が世間から求められる「妻」や「母」といったカテゴリーに属してないことに何となくマイナスなイメージを持っていた。ふとした瞬間に「自分の存在てなんだろう?」と感じる事もあった。
しかし、「ネオおばさん」という言葉、概念を知った時に「大丈夫だよ。あなたはあなたでいいんだよ。」と背中を押された気持ちになって、周りと比べて勝手に抱いていたネガティブな感情が一気に吹き飛んだ。

そこから私は人と比べることやめた。
SNSから流れてくる幸せそうな友人たちを見てため息ばかりついていたが、自分をある程度肯定できるようになると友人や周りの人がどう過ごしていても気にならなくなった。
相変わらず自分を好きにはなれないが、「これが
私」と受け入れることができた。

ネオおばさん

私の人生を肯定してくれた言葉。
何歳になっても私はネオおばさんでいたい。

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