JTC生保の運用から外資アセマネの営業になんで転職したのかという話

私にはささやかな夢がある。
それは、二人の子どもを持って奨学金を背負わせることなく私立大学を卒業させ、都内のそこそこ眺めが良くてある程度広いマンションに住み、年に一回以上は海外旅行に行き、二ヶ月に一回くらいは近場に旅行に行って、食費をケチることなく、趣味にお金を使い、多少の貯蓄も出来る生活である。我ながら非常にささやかな夢だと思う。
上記のような生活を送るためには、少なく見積もって現段階で手取り年収900万円くらい必要だろうという計算になった。当然、配偶者の給料には頼らない想定だ。

私一人で手取り年収900万円である。
前職でこの給与水準を達成するためには、最速で30代後半、下手すれば一生到達できない可能性もあった。
仮に40代で達成できたとしても、その頃には自分の中の価値観が変わっている可能性も大いにあり得る。私は夢を夢だと思っているうちに叶えたかったのである。

一方で、(行けるかどうかはともかく)外資コンサルや投資銀行のような、労働時間が極めて長い代わりに高い収入を得るような働き方は絶対に避けたかった。
なるべく労働時間が短く、ストレス負荷も比較的小さく、それでいて自分の能力で手取り年収900万円を早期に達成できる職種。
私の足りない脳みそで考えた結果、残された選択肢は外資アセマネくらいしかなかったのである。

そこからは単純な話だった。外資アセマネに強いと言われる転職エージェントにコンタクトし、自分に足りないと言われた能力(主に英語)を最低限身につけ、適当な求人に応募していった。結果、ささやかな夢を叶えられるくらいの給料をもらえる会社に運良く入社することができた。

もちろん、この転職が正解だったかどうかはまだ分からない。同水準の給与をもらえる他職種と比較するとストレス負荷はおそらく低いものの、私の豆腐のようなストレス耐性で中長期的に耐えられるかどうかは不明である。
また、早期に解雇される可能性は極めて低いものの、歳を重ねるにつれて突然解雇される可能性は十分あり得る。
こうしたリスクを抱えながら働いていくことには正直、不安が残る。ただ、そんな将来のよく分からないことに不安を抱きながら日々生活をしていくのも馬鹿らしいため、最近はほぼ考えないようにしている。

今はとにかく、最優先事項としては日々の生活を楽しむこと。そして、現職である程度の居場所を作り、中長期的に外資アセマネとかいう非常にニッチな業界の中で生き残っていく術を身につけていこうと思う。
まあ、どうやら外資の資産運用会社というの日本国内に腐るほどあることに加えて、人材不足が深刻な様子も伺えるため、何とかなるだろうと楽観的に考えている。何とかならなかった時は配偶者の脛を齧りながらつつましく生きていこうと思う。

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